27PM144|第27回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
単回使用毫鍼の滅菌に用いられるのはどれか。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
滅菌法と消毒薬の区別を、鍼の製造という具体的な場面で問う問題です。
解説
単回使用毫鍼(ディスポーザブル鍼)は、製造工程で滅菌され、無菌の状態で個包装されて供給されます。鍼は熱に弱い樹脂製の鍼柄や包装材を含むため、高圧蒸気滅菌のような高温の方法が使えない場合があり、低温で行える滅菌法が選ばれます。
EOG(エチレンオキサイドガス)滅菌は、エチレンオキサイドガスの化学作用により微生物のタンパク質をアルキル化して死滅させる方法で、低温(40から60度程度)で処理できるため、熱に弱い器材の滅菌に広く用いられます。単回使用毫鍼の滅菌に用いられる代表的な方法であり、正答は1です。ただしエチレンオキサイドガスは人体に有害であるため、処理後に十分なエアレーション(ガス抜き)が必要です。なお、単回使用鍼には放射線(ガンマ線)滅菌が用いられることもあります。
他の選択肢はいずれも消毒薬であり、滅菌には用いられません。
塩化ベンザルコニウムは逆性石けんに分類される低水準消毒薬で、手指や環境の消毒に用いられますが、芽胞や結核菌には無効です。
ポビドンヨードは中水準消毒薬で、皮膚・粘膜の消毒に広く用いられます。
イソプロピルアルコールも中水準消毒薬で、皮膚消毒や器具の清拭に用いられますが、芽胞には無効です。鍼灸の施術では、施術野の皮膚消毒に消毒用エタノールなどが用いられます。
滅菌はすべての微生物を芽胞を含めて死滅させること、消毒は病原微生物を害のない程度まで減らすことという定義の違いを、常に意識して用語を使い分けることが大切です。
選択肢の確認
1.EOG
正しい。低温で行える滅菌法で、単回使用毫鍼の滅菌に用いられます。
2.塩化ベンザルコニウム
誤り。低水準消毒薬(逆性石けん)です。
3.ポビドンヨード
誤り。中水準消毒薬で皮膚・粘膜に用います。
4.イソプロピルアルコール
誤り。中水準消毒薬で芽胞には無効です。
覚えるポイント
- 単回使用毫鍼の滅菌=EOG滅菌や放射線(ガンマ線)滅菌。低温で処理できる。
- 滅菌=芽胞を含めすべて死滅、消毒=病原微生物を減らす。
- 消毒薬の水準=高水準(グルタラール)、中水準(ポビドンヨード、アルコール)、低水準(逆性石けん)。