27PM146|第27回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
鍼刺激による筋血流増加に関与しないのはどれか。
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
鍼刺激による血流増加の機序を問う問題です。血管を拡張させる要素と収縮させる要素を分けます。
解説
鍼刺激により筋血流が増加する主な機序は、軸索反射と体性-自律神経反射です。
ポリモーダル受容器は、機械刺激、熱刺激、化学刺激のいずれにも反応する多様式の侵害受容器で、AデルタとC線維の自由神経終末に相当します。鍼の刺激によりこれが興奮すると、インパルスは中枢へ向かうと同時に、分枝を逆行して末梢へ伝わります。これが軸索反射です。
軸索反射により、神経終末からCGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)やサブスタンスPといった神経ペプチドが遊離されます。CGRPは強力な血管拡張作用をもち、局所の血流を増加させます。また、血管内皮から産生される**一酸化窒素(NO)**も血管平滑筋を弛緩させて血管を拡張します。フレアー(発赤)反応もこの機序によります。
一方、アルファ受容体は、交感神経の伝達物質であるノルアドレナリンが結合する受容体で、血管平滑筋を収縮させて血流を減少させます。したがって、血流増加に関与する要素ではなく、これが正答です。むしろ、鍼刺激による血流増加には**交感神経活動の抑制(血管収縮の解除)**が関与すると考えられています。
なお、体性-自律神経反射では、刺激部位と同じまたは近い脊髄分節を介した分節性の反射と、脳幹などを介した全身性の反射があり、刺激部位によって効果の現れ方が異なります。
選択肢の確認
1.ポリモーダル受容器
関与する。鍼刺激を受容し軸索反射の起点となります。
2.α受容体
関与せず、これが正答。血管を収縮させ血流を減らす側の要素です。
3.CGRP
関与する。軸索反射により遊離され強力に血管を拡張します。
4.一酸化窒素(NO)
関与する。血管平滑筋を弛緩させて血管を拡張します。
覚えるポイント
- 鍼による血流増加=ポリモーダル受容器→軸索反射→CGRP遊離→血管拡張、NOも関与。
- アルファ受容体は血管収縮。交感神経活動の抑制が血流増加に働く。
- ポリモーダル受容器=機械・熱・化学のいずれにも反応する侵害受容器。