27PM150|第27回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
トリガーポイントの発現に直接関与するのはどれか。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
トリガーポイントが生じる仕組みを問う問題です。局所で何が起きているかを、血流と受容器の面から考えます。
解説
トリガーポイントは、骨格筋内の索状硬結(硬く触れる索状の部分)の中にある限局した圧痛点で、圧迫すると離れた部位に特徴的な関連痛(放散痛)を再現する点が特徴です。筋膜性疼痛症候群の中心的な概念で、局所単収縮反応(ローカルツイッチレスポンス)を伴うこともあります。
発現の機序として、次のような流れが考えられています。筋の過負荷や持続的な同一姿勢、外傷などにより、局所の筋線維が持続的に短縮します。すると局所の血流が減少し、酸素と栄養の供給が不足するエネルギー危機の状態に陥ります。その結果、ブラジキニン、セロトニン、ヒスタミン、プロスタグランジン、カリウムイオンなどの発痛物質や炎症関連物質が蓄積し、侵害受容器(ポリモーダル受容器)が感作されます。感作された受容器は、通常なら痛みを生じない程度の刺激にも反応するようになり、圧痛と関連痛を生じます。したがって、直接関与するのは侵害受容器の感作であり、正答は1です。
筋血流の増加は誤りです。トリガーポイントでは局所の血流はむしろ減少しており、鍼治療によって血流を回復させることが治療の狙いとなります。
副交感神経活動の亢進は直接の関与要素ではありません。むしろ交感神経活動の亢進が筋緊張と血流低下を助長する側面が指摘されています。
内因性オピオイドの遊離は、痛みを抑える仕組みであり、トリガーポイント発現の要素ではありません。鍼刺激による鎮痛効果の機序として関与します。
選択肢の確認
1.侵害受容器の感作
正しい。局所の虚血と発痛物質の蓄積により受容器が感作されます。
2.筋血流の増加
誤り。局所の血流はむしろ減少しています。
3.副交感神経活動の亢進
誤り。発現に直接関与する要素ではありません。
4.内因性オピオイドの遊離
誤り。痛みを抑える機序であり、発現の要素ではありません。
覚えるポイント
- トリガーポイント=索状硬結中の圧痛点、圧迫で関連痛を再現、局所単収縮反応。
- 機序=筋の持続的短縮→血流減少→発痛物質の蓄積→侵害受容器の感作。
- 治療の狙いは局所血流の改善と筋緊張の緩和。