27PM155|第27回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
関連痛に直接関与しないのはどれか。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
関連痛の発生機序を問う問題です。収束投射説に登場する要素を思い出します。
解説
関連痛は、内臓などの深部に生じた痛みが、離れた体表部位の痛みとして感じられる現象です。狭心症で左肩や左上肢内側が痛む、胆嚢疾患で右肩が痛む、といった例が知られます。
最も広く受け入れられている説明が収束投射説です。内臓からの内臓求心性線維と、皮膚からの体性求心性線維が、脊髄後角の同じ二次ニューロン(広作動域ニューロン)に収束(合流)します。脳は普段、このニューロンからの信号を「皮膚からの痛み」として学習しているため、実際には内臓から来た信号であっても、対応する皮膚領域の痛みとして解釈してしまいます。
したがって関連痛に直接関与するのは、侵害受容器(痛みの受容)、広作動域ニューロン(体性と内臓の入力が収束する後角のニューロン)、外側脊髄視床路(痛覚を視床へ伝える上行路)です。
一方、Ib群求心性線維は、ゴルジ腱器官からの求心性線維で、**筋の張力(腱の伸張)を伝える固有感覚の線維です。介在ニューロンを介してアルファ運動ニューロンを抑制するIb抑制(自原抑制)**に関わるもので、痛覚の伝導や関連痛の発生には関与しません。したがって正答は3です。
関連痛の知識は、内臓疾患を筋骨格系の痛みと取り違えないためにも重要です。肩や背部の痛みを訴える患者で、動作と無関係に痛みが出る、冷汗や悪心を伴う、といった場合には、内臓由来の可能性を考えて医療機関の受診を勧めます。
選択肢の確認
1.侵害受容器
関与する。痛みの信号を受容する起点です。
2.広作動域ニューロン
関与する。体性と内臓の入力が収束する後角のニューロンです。
3.IB群求心性線維
関与せず、これが正答。ゴルジ腱器官からの固有感覚の線維です。
4.外側脊髄視床路
関与する。痛覚を視床へ伝える上行路です。
覚えるポイント
- 関連痛=収束投射説。内臓と体性の求心性線維が後角の広作動域ニューロンに収束。
- 例=心臓は左肩・左上肢内側、胆嚢は右肩、横隔膜は肩(C3からC5)。
- Ib群=ゴルジ腱器官(張力)、**Ia群=筋紡錘(伸張)**で、痛覚とは無関係。