27PM96|第27回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
経脈病証で「顔がすすけて黒く、腰が痛く、陰嚢が腫れて痛み、小便が出ない。」のはどれか。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
十二経脈の経脈病証を、症状の並びから特定する問題です。肝経が陰部をめぐるという走行の知識が決め手になります。
解説
設問の症状は、顔がすすけて黒い(面塵、つやがなく黒ずむ)、腰が痛む、陰嚢が腫れて痛む、**小便が出ない(閉癃)**の4つです。
足の厥陰肝経は、足の第1指外側(大敦)から始まり、下肢内側を上行し、陰部(生殖器)をめぐり、少腹に至って胃を挟み、肝に属し胆に絡し、横隔膜を貫いて脇肋に分布し、さらに咽喉の後ろから目系に連なり、頭頂で督脈と交わります。
この走行から、肝経の是動病には腰痛で前後に屈伸できない、男性では㿉疝(陰嚢の腫れと痛み)、女性では少腹の腫れ、甚だしければ咽が乾き、顔色がつやなく土色になるといった症状が挙げられます。設問の内容はこれに一致し、正答となります。陰部の症状は肝経という結びつきは、臨床でも頻用される要点です。
足の少陰腎経の病証は、飢えても食欲がない、顔色が黒く、咳や血痰、動悸、目がかすむ、心が不安になる、足の裏が熱く痛むなどです。顔色の黒さは共通しますが、陰嚢の腫痛が中心とはなりません。
足の少陽胆経の病証は、口苦、嘆息、心脇痛、頭痛、外眼角の痛み、体側の症状が中心です。
足の太陽膀胱経の病証は、頭痛、項背部のこわばりと痛み、腰が折れるような痛み、痔、瘧などで、身体の後面に沿った症状が中心です。
選択肢の確認
1.足の厥陰経脈病証
正しい。陰部をめぐる走行から、陰嚢の腫痛、腰痛、面塵がみられます。
2.足の少陰経脈病証
誤り。顔色の黒さは共通しますが、陰嚢の腫痛が主症状ではありません。
3.足の少陽経脈病証
誤り。口苦、嘆息、体側の症状が中心です。
4.足の太陽経脈病証
誤り。身体後面の頭痛、項背部と腰の痛みが中心です。
覚えるポイント
- 足の厥陰肝経は陰部(生殖器)をめぐる。陰嚢の腫痛、少腹痛は肝経。
- 肝経の病証=腰痛、㿉疝、面塵脱色、咽の乾き。
- 経脈病証は走行を思い出して症状を結びつけると覚えやすい。