27PM98|第27回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
六部定位脈診で左手尺中の沈の部が虚している場合、難経六十九難に基づく治療穴の部位はどれか。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
六部定位脈診の配当と、難経六十九難(虚すればその母を補う)を組み合わせて、治療穴の部位まで答える問題です。3段階で考えます。
解説
第一段階は六部定位脈診の配当です。左手は、寸口の沈が心、関上の沈が肝、尺中の沈が腎、それぞれの浮が小腸、胆、膀胱です。右手は、寸口の沈が肺、関上の沈が脾、尺中の沈が心包で、浮がそれぞれ大腸、胃、三焦です。したがって左手尺中の沈が虚しているのは、腎の虚を意味します。
第二段階は難経六十九難です。「虚するものはその母を補い、実するものはその子を瀉す」という原則に従います。腎は水に属し、水を生じる母は金、すなわち肺です。したがって、腎経の金穴(母穴)または肺経の本穴(金穴)を補います。腎経の五行穴のうち金に属するのは経金穴の復溜です。
第三段階は取穴部位です。復溜は、下腿後内側、アキレス腱の前縁、内果尖の上方2寸にあります。したがって正答は4です。
なお、他の選択肢の部位が示す経穴も確認します。「足の第1指、末節骨外側、爪甲角の近位外方1分」は大敦(肝経の井木穴)、「足内側、第1中足指節関節内側の近位陥凹部、赤白肉際」は太白(脾経の兪土穴・原穴)、「膝後内側、半腱様筋腱の外縁、膝窩横紋上」は陰谷(腎経の合水穴)です。陰谷は腎経ではありますが水穴であり、母穴ではないため六十九難の選穴には当たりません。
選択肢の確認
1.足の第1指、末節骨外側、爪甲角の近位外方1分
誤り。大敦であり、肝経の井木穴です。
2.足内側、第1中足指節関節内側の近位陥凹部、赤白肉際
誤り。太白であり、脾経の兪土穴です。
3.膝後内側、半腱様筋腱の外縁、膝窩横紋上
誤り。陰谷であり、腎経の合水穴で母穴ではありません。
4.下腿後内側、アキレス腱の前縁、内果尖の上方2寸
正しい。復溜であり、腎経の経金穴(母穴)です。
覚えるポイント
- 六部定位=左手は心・肝・腎(沈)、右手は肺・脾・心包(沈)、浮は表裏の腑。
- 難経六十九難=虚すれば母を補い、実すれば子を瀉す。
- 腎虚→母は金(肺)→腎経の経金穴は復溜(内果尖の上方2寸、アキレス腱前縁)。