28PM121|第28回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
過去問題(未分類)第28回午後(科目未分類)
次の文で示す症例に対して灸治療を行う場合に最も適切な経穴はどれか。「60歳の女性。主訴は陰部掻痒感。4日前に深酒をした。昨日より右膝内側から大腿部内側のひきつれ感がある。脈は左関上の浮数滑。」
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
肝経の走行と絡穴の主治を結び付ける問題です。
60歳女性、陰部掻痒感、深酒、右膝内側から大腿内側のひきつれ、左関上の浮数滑脈、という手がかりから経脈を決め、部位の記述から経穴を特定します。
解説
陰部の症状は足の厥陰肝経の走行部位に一致します。肝経は下肢内側を上り、陰部を巡って腹部に至ります。膝内側から大腿内側のひきつれも肝経の走行に沿った症状です。
脈診では左の関上が肝に配当され、その部が浮数滑であることは肝経の熱と湿を示します。深酒は湿熱を生む原因となり、全体として肝経の湿熱が疑われます。
肝経の絡穴である蠡溝は、その病証として陰部の掻痒や腫れが挙げられ、この症例に最も適します。蠡溝の部位は脛骨内側面の中央、内果尖の上方5寸であり、選択肢4に一致します。
他の選択肢を経穴名に直すと、「脛骨内縁の後際、内果尖の上方3寸」は三陰交、「前脛骨筋の外縁、外果尖の上方8寸」は豊隆、「腓骨の前方、外果尖の上方5寸」は光明です。
選択肢の確認
1.脛骨内縁の後際、内果尖の上方3寸
誤り。三陰交であり、脾経の経穴です。婦人科症状に広く用いますが、この症例で最も適するのは肝経の絡穴です。
2.前脛骨筋の外縁、外果尖の上方8寸
誤り。豊隆であり、胃経の絡穴で痰湿に用います。
3.腓骨の前方、外果尖の上方5寸
誤り。光明であり、胆経の絡穴で眼疾患に用います。
4.脛骨内側面の中央、内果尖の上方5寸
正しい。蠡溝であり、肝経の絡穴で陰部の症状を主治とします。
覚えるポイント
- 蠡溝=肝経の絡穴、内果尖の上5寸、陰部の掻痒や腫れを主治とする。
- 肝経は下肢内側を上り、陰部を巡る。
- 脈診の部位=左は寸口が心、関上が肝、尺中が腎。
- 絡穴=豊隆(胃)、光明(胆)、蠡溝(肝)、公孫(脾)、列欠(肺)。