28PM136|第28回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
過去問題(未分類)第28回午後(科目未分類)
「71歳の男性。100mの歩行で左下腿後面に絞扼痛が出現、休息で軽快。仰臥位で両下肢を挙上させ30秒足趾を屈伸させると患側足底部が白くなる。SLRテスト陰性。」本症例で、症状のある筋の支配神経近傍に刺鍼し、低周波鍼通電療法を行う場合、最も適切な経穴はどれか。
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
症状のある筋とその支配神経を特定し、その神経が通る部位の経穴を選ぶ問題です。
71歳男性、100mの歩行で左下腿後面に絞扼痛、休息で軽快、下肢挙上と足趾屈伸で足底が蒼白、SLRテスト陰性という所見から、下腿後面の筋に症状が出ていることを読み取ります。
解説
症状が出ているのは下腿後面であり、そこにあるのは腓腹筋とヒラメ筋からなる下腿三頭筋です。下腿三頭筋を支配するのは脛骨神経です。
脛骨神経は坐骨神経が膝窩上方で分岐したもので、膝窩のほぼ中央を垂直に下ります。委中は足の太陽膀胱経の合土穴で、膝窩横紋の中点、大腿二頭筋腱と半腱様筋腱の中間に取ります。まさに脛骨神経の走行部位にあたるため、支配神経の近傍への刺鍼と低周波鍼通電療法を行う経穴として最も適切です。
陰廉は足の厥陰肝経の経穴で鼠径部にあり、下腿後面の筋の支配神経とは関係しません。足三里は足の陽明胃経の経穴で、深腓骨神経に関係します。陽陵泉は足の少陽胆経の経穴で、総腓骨神経に関係します。
なお、委中の深部には膝窩動脈と膝窩静脈、脛骨神経が並んで走行するため、刺鍼の深さと角度に注意が必要です。
選択肢の確認
1.陰廉
誤り。鼠径部にあり、下腿三頭筋の支配神経とは関係しません。
2.委中
正しい。膝窩中央にあり、脛骨神経の走行部位にあたります。
3.足三里
誤り。深腓骨神経に関係する部位で、下腿前面の筋に対応します。
4.陽陵泉
誤り。総腓骨神経に関係する部位です。
覚えるポイント
- 下腿後面=下腿三頭筋、支配は脛骨神経。
- 委中=膝窩横紋の中点、脛骨神経・膝窩動静脈が深部を走行する。
- 低周波鍼通電では、罹患筋またはその支配神経の近傍を選ぶ。
- 委中付近は血管神経が集まるため、深刺を避け慎重に刺鍼する。