28PM137|第28回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
過去問題(未分類)第28回午後(科目未分類)
「26歳の男性。主訴は腹痛と下痢。IT企業でストレスの多い仕事に従事している。1日数回排便する。器質的な病変はない。」下痢の病態で最も適切なのはどれか。
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
**過敏性腸症候群(下痢型)**の病態生理を問う問題です。
26歳男性、ストレスの多い仕事、腹痛と1日数回の下痢、器質的病変なし、という手がかりから病態を考えます。
解説
器質的な病変がないにもかかわらず、ストレスに関連して腹痛と便通異常が続く状態は、過敏性腸症候群として理解されます。
下痢型では、消化管運動が亢進して腸内容物が速く移動するため、水分の吸収が十分に行われないまま排出され、下痢となります。したがって病態として最も適切なのは消化管運動の亢進です。
また、過敏性腸症候群では消化管の知覚閾値が低下しており、通常であれば感じない程度の腸管の伸展でも腹痛として感じられます。閾値の上昇ではありません。
ストレス下では自律神経のバランスが乱れますが、下痢を生じる腸管運動の亢進には**副交感神経(迷走神経、骨盤内臓神経)**の働きが関与します。交感神経の機能亢進は一般に腸管運動を抑制する方向に働きます。
消化管からの分泌亢進は、感染性腸炎などの分泌性下痢の機序であり、この症例の中心的な病態ではありません。
選択肢の確認
1.消化管からの分泌亢進
誤り。分泌性下痢の機序で、感染性腸炎などにみられます。
2.消化管運動の亢進
正しい。腸内容物の通過が速まり、水分吸収が不十分となって下痢を生じます。
3.消化管知覚閾値の上昇
誤り。過敏性腸症候群では知覚閾値は低下しています。
4.消化管支配の交感神経機能亢進
誤り。交感神経は腸管運動を抑制する方向に働きます。
覚えるポイント
- 過敏性腸症候群=器質的病変がなく、腹痛と便通異常が続く。
- 下痢型は消化管運動の亢進、便秘型は運動の異常な分節収縮が関与。
- 知覚閾値の低下(内臓知覚過敏)が特徴。
- 体重減少、血便、発熱、夜間症状は器質的疾患を疑う警告徴候。