29AM83|第29回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
過去問題(未分類)第29回午前(科目未分類)
次の文で示す症例について、問いに答えよ。「70歳の男性。約20年前に2型糖尿病と診断され薬物治療を受けている。最近急に複視が出現した。正中視で右眼は外転位をとっている。対光反射は異常なく眼瞼下垂もない。」障害されている脳神経はどれか。
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
眼球運動障害から障害神経を特定する問題です。
70歳男性、20年の2型糖尿病、急な複視、正中視で右眼が外転位、対光反射は正常、眼瞼下垂なし、という所見を統合します。
解説
正中を見ようとしたときに右眼が外転位をとっているということは、眼球を内側に向ける内側直筋が働いていないことを意味します。内側直筋を支配するのは動眼神経です。したがって障害されているのは動眼神経です。
動眼神経は、上直筋、下直筋、内側直筋、下斜筋、上眼瞼挙筋を支配し、さらに副交感神経線維によって瞳孔括約筋と毛様体筋を支配します。
この症例で対光反射が正常で眼瞼下垂もない点は重要です。糖尿病による動眼神経麻痺では、神経の中心部を走る運動線維が虚血の影響を受けやすい一方、表層を走る瞳孔の副交感線維は比較的保たれるため、瞳孔の異常を伴わないことが特徴とされています。
外転神経が障害されると、外側直筋が働かず眼球は内転位をとります。この症例とは逆です。滑車神経は上斜筋を支配し、視神経は視覚の感覚神経です。
選択肢の確認
1.視神経
誤り。視覚を伝える感覚神経であり、眼球運動には関与しません。
2.動眼神経
正しい。内側直筋の麻痺により眼球が外転位をとります。
3.滑車神経
誤り。上斜筋を支配し、麻痺では下方視での複視が問題となります。
4.外転神経
誤り。麻痺では外側直筋が働かず、眼球は内転位をとります。
覚えるポイント
- 動眼神経=上直筋、下直筋、内側直筋、下斜筋、上眼瞼挙筋、瞳孔括約筋。
- 動眼神経麻痺=眼球が外下方を向く、眼瞼下垂、散瞳(瞳孔が侵される場合)。
- 外転神経麻痺=眼球が内転位、外転できない。
- 糖尿病性では瞳孔が保たれることが多い。