29AM85|第29回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
過去問題(未分類)第29回午前(科目未分類)
次の文で示す症例について、問いに答えよ。「75歳の男性。脚立から落下し、手足が動かなくなった。非骨傷性脊髄損傷と診断され入院した。肘関節の屈曲は可能、手関節の伸展と屈曲および肘関節の伸展は不能であった。」本患者の脊髄節残存高位はどれか。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
脊髄損傷の残存高位を、キーマッスルの機能から判定する問題です。
75歳男性、脚立からの落下、非骨傷性脊髄損傷、肘屈曲は可能、手関節の伸展と屈曲および肘伸展は不能、という所見を整理します。
解説
上肢のキーマッスルは、C5が肘屈曲(上腕二頭筋)、C6が手関節背屈(橈側手根伸筋)、C7が肘伸展(上腕三頭筋)、C8が手指屈曲(深指屈筋)、T1が小指外転です。
この症例では、肘の屈曲が可能であることからC5の機能は残っています。一方、手関節の伸展ができないことからC6の機能は失われており、肘伸展ができないことからC7も失われています。
したがって、機能が残っている最も下の髄節はC5であり、これが残存高位となります。
なお、非骨傷性脊髄損傷は、骨折や脱臼を伴わずに脊髄が損傷されるもので、あらかじめ脊柱管が狭い高齢者が転倒などで頸部を過伸展した際に生じやすく、上肢に強い麻痺が出る中心性脊髄損傷の形をとることが多い病態です。
選択肢の確認
1.C5
正しい。肘屈曲が可能で手関節背屈ができないことから、残存高位はC5です。
2.C6
誤り。C6が残っていれば手関節の背屈が可能なはずです。
3.C7
誤り。C7が残っていれば肘の伸展が可能なはずです。
4.C8
誤り。さらに下位であり、この所見とは合いません。
覚えるポイント
- キーマッスル=C5肘屈曲、C6手関節背屈、C7肘伸展、C8手指屈曲、T1小指外転。
- 残存高位=正常な機能が残っている最も下位の髄節。
- 非骨傷性脊髄損傷は高齢者の頸部過伸展で生じやすい。
- C4以上では呼吸筋(横隔膜)が障害される。