29PM154第29回 はり師・きゅう師国家試験 過去問

過去問題(未分類)第29回午後(科目未分類)

次の文で示す症例について、問いに答えよ。「72歳の男性。主訴は頻尿。難聴がある。トイレは我慢できるが、夜間に少量の尿失禁があり、前立腺肥大症と診断された。以前から腰が冷えてだるい。舌は淡、脈は弱を認める。」治療方針として最も適切なのはどれか。

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正解: 2

正答

2

この問題のポイント

腎陽虚の病証を読み取り、治療方針を選ぶ問題です。

72歳男性、頻尿、難聴、夜間の尿失禁、腰が冷えてだるい、舌は淡、脈は弱、という所見を統合します。

解説

腰が冷えてだるいことは腎の虚と冷えを示します。腰は腎の府であり、冷えを伴うことから陽気の不足が考えられます。難聴は腎が耳に開竅することから、腎の衰えを示します。頻尿と夜間の尿失禁は、腎の気化作用と固摂作用が弱まって尿を保持できないことによります。

舌が淡く、脈が弱いことも、熱ではなく虚と寒の状態を裏づけます。

以上をまとめると腎陽虚の病証であり、治療方針は陽気を補うことになります。腎兪、命門、関元、太渓などを用い、灸法が適する病証です。

陰液を補うのは腎陰虚に対する方針で、ほてりや舌紅、脈細数を伴う場合です。精の漏出を防ぐのは遺精などに対する考え方で、この症例の中心ではありません。痰を取り除くのは痰湿が主体の病証に対する方針です。

選択肢の確認

1.陰液を補う。
誤り。ほてりや舌紅、脈細数を伴う腎陰虚に対する方針です。

2.陽気を補う。
正しい。冷え、舌淡、脈弱から腎陽虚と判断され、温補が適します。

3.精の漏出を防ぐ。
誤り。遺精などに対する考え方で、この症例の中心ではありません。

4.痰を取り除く。
誤り。痰湿が主体の病証に対する方針です。

覚えるポイント

  • 腎陽虚=腰膝の冷えとだるさ、夜間頻尿、下痢、性機能低下、舌淡、脈弱(または沈遅)。
  • 腎は耳に開竅し、腰は腎の府
  • 陽虚には温補が適し、灸法が有用。代表穴は腎兪、命門、関元、太渓。
  • 腎陰虚との鑑別点は、冷えか熱感かである。
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