29PM155|第29回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
過去問題(未分類)第29回午後(科目未分類)
次の文で示す症例について、問いに答えよ。「24歳の女性。月経開始から2日間ほど月経痛が激しく、吐き気がある。腰痛もあるが、特に下腹部痛が強く憂うつになる。不正性器出血や月経周期の異常はなく、器質的な障害もない。」下腹部痛の原因に最も関与するのはどれか。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
機能性月経困難症の痛みの機序を問う問題です。
24歳女性、月経開始から2日間の強い月経痛、吐き気、器質的障害なし、という所見から病態を考えます。
解説
器質的な異常がないのに月経時に強い痛みが生じるものを機能性(原発性)月経困難症といいます。
その主な機序は、月経時に子宮内膜でプロスタグランジンが過剰に産生されることです。プロスタグランジンは子宮の平滑筋を強く収縮させて虚血を起こし、下腹部の痛みを生じます。また、痛みの受容器の感受性を高める作用ももちます。
さらに、プロスタグランジンが血中に入って全身に作用すると、吐き気、嘔吐、下痢、頭痛といった随伴症状を起こします。この症例の吐き気もこれで説明できます。
治療として、プロスタグランジンの産生を抑える非ステロイド性抗炎症薬が有効であることも、この機序を裏づけます。
ヒスタミンは血管拡張や透過性亢進、痒みに関わる物質です。アドレナリンは交感神経の伝達物質です。オキシトシンは分娩時の子宮収縮と射乳に関わるホルモンで、月経痛の主要な原因物質ではありません。
選択肢の確認
1.ヒスタミン
誤り。血管拡張や透過性亢進、痒みに関わります。
2.アドレナリン
誤り。副腎髄質から分泌され、交感神経の作用を担います。
3.オキシトシン
誤り。分娩時の子宮収縮や射乳に関わるホルモンです。
4.プロスタグランジン
正しい。子宮平滑筋を強く収縮させ、月経痛と随伴症状の原因となります。
覚えるポイント
- 機能性月経困難症=器質的異常なし、プロスタグランジンの過剰産生が主因。
- 随伴症状=吐き気、嘔吐、下痢、頭痛。
- 器質性月経困難症の原因=子宮内膜症、子宮筋腫、子宮腺筋症。
- 症状が強い、増悪する、不正出血を伴う場合は婦人科受診を勧める。