29PM157|第29回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
過去問題(未分類)第29回午後(科目未分類)
次の文で示す症例について、問いに答えよ。「54歳の男性。数日前から左耳に痛みがあり、しばらくしてから外耳道に水疱が出現した。同側の表情筋の麻痺と聴力の低下を伴っている。」最も考えられる疾患はどれか。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
末梢性顔面神経麻痺の鑑別を問う問題です。
54歳男性、左耳の痛み、外耳道の水疱、同側の表情筋麻痺、聴力低下、という三つの所見を統合します。
解説
耳介や外耳道の水疱(帯状疱疹)、末梢性顔面神経麻痺、**内耳症状(難聴、耳鳴、めまい)**の三つがそろうものを、ラムゼイハント症候群といいます。
原因は、幼少期の水痘の後に膝神経節に潜伏していた水痘・帯状疱疹ウイルスが再活性化することです。この症例は三徴がそろっており、これに一致します。ベル麻痺に比べて痛みが強く、回復も不良な傾向があるため、早期の抗ウイルス薬による治療が重要です。
ベル麻痺は、原因の特定できない末梢性顔面神経麻痺で、水疱や難聴を伴いません。
脳幹梗塞では、顔面神経核の障害により顔面麻痺が出ることはありますが、外耳道の水疱は説明できず、他の脳神経症状や交代性の麻痺を伴います。
聴神経腫瘍は緩やかに進行する一側の難聴と耳鳴、平衡障害が主で、急性の水疱と顔面麻痺という経過とは異なります。
選択肢の確認
1.ベル麻痺
誤り。原因不明の末梢性顔面神経麻痺で、水疱や難聴は伴いません。
2.脳幹梗塞
誤り。外耳道の水疱は説明できません。
3.聴神経腫瘍
誤り。緩やかに進行する難聴と平衡障害が主体です。
4.ラムゼイハント症候群
正しい。耳の帯状疱疹、末梢性顔面神経麻痺、内耳症状の三徴に一致します。
覚えるポイント
- ラムゼイハント症候群=耳介・外耳道の帯状疱疹+末梢性顔面神経麻痺+内耳症状。
- 原因は水痘・帯状疱疹ウイルスの膝神経節での再活性化。
- 末梢性麻痺では額のしわ寄せができない。中枢性では可能。
- 早期の抗ウイルス薬治療が重要で、医療機関の受診を優先する。