30AM31|第30回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
過去問題(未分類)第30回午前(科目未分類)
筋収縮の過程においてエネルギーを必要とするのはどれか。
解答・解説を見る
正解: 4
正答
4
この問題のポイント
筋収縮の過程でATPが使われる段階を問う問題です。
各段階が能動的(エネルギーを要する)か、濃度勾配に従う受動的なものかで判断します。
解説
ミオシン頭部の運動(首振り運動)は、ATPを分解して得られるエネルギーで行われます。ミオシン頭部はATPを結合して分解し、そのエネルギーで首を振ってアクチンフィラメントをたぐり寄せます。また、新しいATPが結合することでミオシン頭部がアクチンから離れることができます。したがってこの段階がエネルギーを必要とします。
活動電位の発生は、電位依存性ナトリウムチャネルが開き、濃度勾配に従ってナトリウムイオンが細胞内へ流入することで起こります。この流入自体は受動的です(ただし、その前提となる濃度勾配の維持にはナトリウムポンプがATPを使います)。
筋小胞体からのカルシウムイオン放出も、放出チャネルが開いて濃度勾配に従って流出する受動的な過程です。逆に、弛緩時にカルシウムを筋小胞体へ回収する過程はカルシウムポンプによる能動輸送でATPを必要とします。
ミオシン頭部とアクチンの結合そのものは、結合部位が露出すれば自動的に起こる過程です。
選択肢の確認
1.筋細胞による活動電位発生
誤り。濃度勾配に従うナトリウムの流入によります。
2.筋細胞内でのカルシウムイオン放出
誤り。濃度勾配に従う放出であり、回収の方がATPを要します。
3.ミオシン頭部とアクチンの結合
誤り。結合部位が露出すれば起こる過程です。
4.ミオシン頭部の運動
正しい。ATPの分解によるエネルギーで首振り運動が起こります。
覚えるポイント
- ATPが必要な過程=ミオシン頭部の首振りとアクチンからの解離、カルシウムの回収、ナトリウムポンプ。
- 死後硬直はATPが枯渇してミオシンがアクチンから離れられなくなるために起こる。
- カルシウムイオンはトロポニンに結合して収縮を開始させる。
- 収縮は滑走説で説明され、フィラメント自体の長さは変わらない。