30AM32|第30回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
過去問題(未分類)第30回午前(科目未分類)
近くの物体を見るときに起こるのはどれか。
解答・解説を見る
正解: 3
正答
3
この問題のポイント
**近見反応(近くを見るときの調節)**を問う問題です。
三つの要素、すなわち水晶体の調節、縮瞳、輻輳を思い出します。
解説
近くの物を見るとき、次の三つが同時に起こります。これを近見反応(近見反射)といいます。
第一に、毛様体筋が収縮します。すると毛様体小帯(チン小帯)がゆるみ、水晶体は自らの弾性によって厚みを増して屈折力を高めます。これにより近くの物に焦点が合います。したがって水晶体の厚みの増大が正答です。毛様体筋は弛緩するのではなく収縮します。
第二に、縮瞳が起こります。瞳孔が小さくなることで焦点深度が深まり、像が鮮明になります。散大ではありません。
第三に、両眼が内側を向く**輻輳(内転)**が起こり、両眼で同じ点を見られるようにします。
共同偏視は、両眼が同じ方向を向いたまま戻らない病的な所見で、脳血管障害などでみられるものです。近見反応とは異なります。
なお、これらの調節は動眼神経の副交感神経成分が担い、加齢により水晶体の弾性が失われると老視(老眼)となります。
選択肢の確認
1.毛様体筋の弛緩
誤り。近くを見るときは毛様体筋が収縮します。
2.瞳孔散大
誤り。縮瞳が起こります。
3.水晶体の厚みの増大
正しい。毛様体小帯がゆるみ、水晶体が厚くなって屈折力が高まります。
4.共同偏視
誤り。脳病変などでみられる病的所見です。
覚えるポイント
- 近見反応=水晶体の厚み増大、縮瞳、輻輳の三つ。
- 毛様体筋の収縮→小帯の弛緩→水晶体が厚くなる。
- 調節は動眼神経の副交感成分が担う。
- 老視は水晶体の弾性低下による近見調節力の低下。