30PM146|第30回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
過去問題(未分類)第30回午後(科目未分類)
次の文で示す病証に対する治療方針で最も適切なのはどれか。「22歳の女性。主訴は月経痛。経血量は少なく、血塊が混じることがある。小腹部の冷痛と拒按がみられ、足が冷える。舌根に白厚苔、脈は沈遅を認める。」
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
寒による月経痛の病証を読み取り、治療方針を選ぶ問題です。
22歳女性、月経痛、経血量が少なく血塊が混じる、小腹部の冷痛と拒按、足の冷え、白厚苔、脈沈遅、という所見を統合します。
解説
小腹部の冷痛と足の冷え、白厚苔、脈が沈遅であることは、いずれも寒の存在を示します。遅脈は寒証の代表的な脈です。
また、拒按(押されるのを嫌がる)であることは実証を示し、血塊が混じることは血の停滞(血瘀)を示します。寒邪が凝滞性をもち、気血を滞らせることで血瘀が生じています。
以上をまとめると、寒凝血瘀による実寒の月経痛であり、治療方針は寒邪を除くことになります。温めることで気血のめぐりが回復するため、灸法が適する病証です。関元、気海、三陰交、太衝などが用いられます。
肝鬱を抑えるのは気滞に対する方針で、張るような痛みと情志の変動に伴う悪化が中心の場合です。
脾の統血を促すのは、月経過多や不正出血など血が漏れる病態に対する方針で、この症例の経血量減少とは合いません。
肝腎の精血を補うのは虚証に対する方針で、この症例は拒按から実証と判断されます。
選択肢の確認
1.肝鬱を抑える。
誤り。気滞に対する方針であり、寒の所見を説明できません。
2.寒邪を除く。
正しい。冷痛、足の冷え、脈沈遅から寒凝と判断され、温めることが基本となります。
3.脾の統血を促す。
誤り。出血が多い病態に対する方針です。
4.肝腎の精血を補う。
誤り。虚証に対する方針であり、拒按という実証の所見と合いません。
覚えるポイント
- 寒邪=凝滞性(気血を滞らせ痛みを生む)、収引性。温めると軽減する。
- 寒証=冷え、冷痛、白苔、遅脈、小便清長。
- 拒按は実証、喜按は虚証。
- 寒凝の月経痛には**温める治療(灸法)**が適する。