30PM151|第30回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
過去問題(未分類)第30回午後(科目未分類)
次の文で示す症例について、問いに答えよ。「25歳の男性。3か月前から膨満感を伴う上腹部痛、嘔気が続く。症状はストレスで増悪、噯気で軽快する。下痢はない。舌は薄黄苔、脈は弦を認める。」病証として最も適切なのはどれか。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
ストレスに関連した上腹部症状の弁証を問う問題です。
25歳男性、膨満感を伴う上腹部痛と嘔気、ストレスで増悪、噯気で軽快、下痢はない、舌は薄黄苔、脈は弦、という所見を統合します。
解説
ストレスで悪化することと脈が弦であることは、**肝の疏泄の失調(肝気鬱結)**を示します。
その影響が胃に及ぶと、胃気が降りずに上逆し、**上腹部痛、膨満感、嘔気、噯気(げっぷ)が生じます。噯気によって気が抜けると一時的に楽になる点も特徴です。これを肝胃不和(肝気犯胃)**といいます。薄黄苔は軽度の熱化を示します。
下痢がないことが重要な鑑別点です。肝の影響が脾に及ぶ肝脾不和では、腹痛とともに下痢が生じ、排便で腹痛が軽減します。この症例は下痢がなく、症状の中心が上腹部にあるため、肝胃不和と判断されます。
脾腎陽虚では、冷え、明け方の下痢(五更泄瀉)、腰膝の冷えとだるさが中心です。
脾胃湿熱では、身体の重だるさ、粘つく便、口が粘る、黄膩苔、脈滑数が中心となります。
選択肢の確認
1.肝胃不和
正しい。ストレスによる肝気鬱結が胃に及び、上腹部痛、嘔気、噯気を生じます。
2.肝脾不和
誤り。腹痛と下痢が中心となりますが、この症例に下痢はありません。
3.脾腎陽虚
誤り。冷えと明け方の下痢が中心です。
4.脾胃湿熱
誤り。重だるさや粘つく便、黄膩苔が中心です。
覚えるポイント
- 肝胃不和=ストレス+上腹部痛、噯気、嘔気、脈弦。下痢はない。
- 肝脾不和=ストレス+腹痛と下痢、排便で軽減。
- 胃気は降りるのが順で、上逆すると嘔気や噯気を生じる。
- 治療=疏肝和胃(太衝、期門、中脘、足三里、内関など)。