31PM106|第31回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
過去問題(未分類)第31回午後(科目未分類)
次の文で示す病証の病理で正しいのはどれか。「48 歳の男性。 3 か月前に新型コロナウイルス感染症で 30 日間入院した。退院後も乾いた咳嗽が続き、粘稠性で黄色の痰が少量出る。また手足がほてり、頰が紅い。」
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
肺陰虚の病理を読み取る問題です。
48歳男性、長期入院後の乾いた咳、粘稠で少量の黄色い痰、手足のほてり、頬の紅潮、という所見を統合します。
解説
**乾いた咳(乾咳)**と、粘稠で少量の痰は、肺を潤す津液が不足していることを示します。痰が切れにくく量が少ないことが、痰湿の多い病証との違いです。
**手足のほてり(五心煩熱)と頬の紅潮(顴紅)は、陰液の不足によって相対的に熱が生じた陰虚(虚熱)**の所見です。加えて、30日に及ぶ入院という消耗も陰液の損傷を裏づけます。
以上をまとめると、病理は**陰液の損傷(肺陰虚)**であり、これが正答です。治療は肺陰を補うことが基本で、太淵、肺兪、膏肓、太渓、三陰交などが用いられます。
肺気の不足では、息切れ、声に力がない、自汗、易感冒が中心となり、ほてりや頬の紅潮は説明できません。
風寒の侵襲は急性の外感表証で、悪寒発熱、鼻閉、水様の鼻汁が中心です。3か月にわたる経過とは合いません。
痰湿の停留では、白色で量の多い粘つく痰、膩苔、滑脈が中心となり、乾いた咳とは相反します。
選択肢の確認
1.肺気の不足
誤り。息切れや自汗が中心で、虚熱の所見は説明できません。
2.風寒の侵襲
誤り。急性の外感表証であり、慢性の経過とは合いません。
3.陰液の損傷
正しい。乾咳、少量で粘稠な痰、五心煩熱、頬の紅潮から肺陰虚と判断されます。
4.痰湿の停留
誤り。多量の白痰と膩苔が中心であり、乾いた咳とは相反します。
覚えるポイント
- 肺陰虚=乾いた咳、少量で粘稠な痰(血痰のこともある)、口咽の乾き、五心煩熱、盗汗、舌紅少苔、脈細数。
- 肺気虚=息切れ、少気、自汗、易感冒、脈弱。
- 痰湿=多量で白い粘つく痰、膩苔、滑脈。
- 大病や長期の消耗は陰液を損なう。