31PM145|第31回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
過去問題(未分類)第31回午後(科目未分類)
次の文で示す病証に対する治療方針として最も適切なのはどれか。「49歳の男性。主訴は食欲不振。空腹感はあるが多くは食べられない。胃脘部に我慢できる程度のはっきりしない痛みがある。舌質は紅を認める。」
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
胃陰虚の病証を読み取り、治療方針を選ぶ問題です。
49歳男性、食欲不振、空腹感はあるが多くは食べられない、胃脘部の我慢できる程度のはっきりしない痛み、舌質紅、という所見を統合します。
解説
空腹感はあるのに多く食べられない(饑不欲食)という特徴的な訴えは、胃陰虚を示します。胃の陰液が不足して胃を潤せず、虚熱が生じているために食欲の感覚と実際の摂取が食い違います。
我慢できる程度のはっきりしない痛みは隠痛であり、虚証による痛みの性質です。舌質が紅いことは熱の存在を示し、陰虚による虚熱と考えられます。あわせて口や咽の乾き、便が乾く、舌の少苔や無苔、脈細数がみられます。
したがって治療方針は、**陰液を補う(養陰)**ことになります。これが正答です。胃兪、中脘、足三里、三陰交、太渓などを用い、胃陰を潤します。
陽気を補うのは陽虚に対する方針で、冷えや温めると軽減する痛みがある場合です。
気滞を除くのは気滞に対する方針で、脹痛と情志の変動に伴う悪化が中心の場合です。
湿熱を除くのは湿熱に対する方針で、口の粘り、身体の重だるさ、黄膩苔、脈滑数がある場合です。
選択肢の確認
1.陰液を補う。
正しい。饑不欲食、隠痛、舌質紅から胃陰虚と判断されます。
2.陽気を補う。
誤り。冷えを伴う陽虚に対する方針です。
3.気滞を除く。
誤り。脹痛と情志による悪化が中心の場合の方針です。
4.湿熱を除く。
誤り。膩苔や身体の重だるさが中心の場合の方針です。
覚えるポイント
- 胃陰虚=空腹感はあるが食べられない、胃脘の隠痛や灼熱感、口咽の乾き、舌紅少苔、脈細数。
- 隠痛は虚、脹痛は気滞、刺痛は瘀血、冷痛は寒、重痛は湿。
- 胃気虚=食欲不振、食後の膨満、倦怠感、舌淡。
- 治療=養陰益胃(中脘、足三里、三陰交、太渓、胃兪)。