31PM152|第31回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
過去問題(未分類)第31回午後(科目未分類)
「47歳の女性。頭痛が続き、いらだちがある。耳鳴りもあり受診した。口苦があり、睡眠が浅い。昨年に閉経。舌は紅、脈は弦数、腹は胸脇苦満を認める。」病証として最も適切なのはどれか。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
更年期にみられる症状を東洋医学の病証で判断する問題です。
頭痛、いらだち、耳鳴り、口苦、浅い睡眠、舌紅、脈弦数、胸脇苦満、という所見を統合します。
解説
いらだち、口苦、胸脇苦満(季肋部の張りと抵抗)、そして脈が弦であることは、いずれも**肝(胆)**の失調を示します。
さらに、舌が紅く脈が数であることは熱の存在を示し、頭痛と耳鳴りは熱が上に燃え上がって頭部を擾乱していることを、睡眠が浅いことは熱が心神を乱していることを表します。
以上をまとめると、肝の気の停滞が熱化して火となり上に亢進した**肝火亢進(肝火上炎)**の病証と判断されます。したがってこれが正答です。治療は肝火を瀉すことが基本で、太衝、行間、陽陵泉、風池、期門などを用います。
腎気虚では、腰膝のだるさ、夜間頻尿、耳鳴り、脈弱が中心で、熱の所見や胸脇苦満は説明できません。
心脾両虚では、動悸、不眠、多夢、健忘に食欲不振と倦怠感を伴い、脈は細弱となります。
心腎不交では、腎陰虚による五心煩熱と盗汗に、心火による不眠と動悸を伴います。虚熱が中心であり、脈弦数と胸脇苦満という実の所見とは異なります。
選択肢の確認
1.腎気虚
誤り。腰膝のだるさと排尿の異常が中心で、熱の所見と合いません。
2.心脾両虚
誤り。動悸と不眠に倦怠感を伴う虚証です。
3.心腎不交
誤り。虚熱が中心であり、胸脇苦満という実の所見と合いません。
4.肝火亢進
正しい。いらだち、口苦、胸脇苦満、舌紅、脈弦数から判断されます。
覚えるポイント
- 肝火上炎=いらだち、頭痛、めまい、目の充血、口苦、耳鳴り、不眠、舌紅、脈弦数。
- 胸脇苦満は肝胆の失調を示す腹証。
- 熱の所見=舌質紅、黄苔、数脈。実証には瀉法を用いる。
- 現代医学の更年期障害と東洋医学の病証は別の枠組みで考える。