33PM158|第33回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
東洋医学臨床論弁証論治・病証別治療季節脈・五刺・湿熱性脱毛・肺気虚・腎気虚・IBS治療
次の症例について、「28歳の男性。職場でハラスメントを受けている。腹痛と下痢がひどく、出勤途中に数回トイレに行く。血便はなく、休日は症状が出ない。舌質は淡紅、舌苔は少、脈は弦を認める。」治療方針として最も適切なのはどれか。
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
前問の症状を東洋医学的に弁証し、治療方針を選ぶ問題です。精神的ストレスによる肝気鬱結が脾の運化を妨げて腹痛・下痢を起こす肝脾不和と考え、肝と脾の調和を図ります。
解説
職場ストレスで症状が悪化し、脈が弦であることは肝気鬱結を示します。肝の疏泄が失調して脾を横逆すると、脾の運化が低下し、腹痛や下痢が生じます。この病機は肝脾不和、または肝気乗脾と整理します。
したがって治療方針は疏肝理気と健脾を組み合わせ、肝と脾の調和を図ることです。これは過敏性腸症候群という現代医学的診断と同一ではなく、症状・舌・脈から導く東洋医学的病証です。
選択肢の確認
1.肝と心の火を降ろす。:誤り。肝火・心火を降ろす方針は、強い易怒、口苦、顔面紅潮、舌紅、数脈などの実熱所見がある場合に考えます。
2.肝と脾の調和を図る。:正しい。ストレス、腹痛・下痢、弦脈から肝気が脾を犯す肝脾不和と判断し、肝と脾を調和させるため正しいです。
3.肺と腎の陰液を補う。:誤り。肺腎陰虚では乾咳、口渇、盗汗、腰膝酸軟、舌紅少苔、細数脈などが中心です。
4.心と腎の交わりを図る。:誤り。心腎不交では心煩、不眠、動悸、腰膝酸軟、盗汗などが中心で、本例の腹痛・下痢の病機には合いません。
覚えるポイント
- ストレスと弦脈は肝気鬱結の手掛かり。
- 腹痛・下痢は脾の運化失調。
- 肝気が脾を犯す病機は肝脾不和。
- 治法は疏肝理気と健脾。