34Q111第34回 介護福祉士国家試験 過去問

医療的ケア医療的ケア

呼吸器官の換気とガス交換に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

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正解: 4

正答

4.ガス交換は、肺胞内の空気と血液の間で行われる。

この問題のポイント

「換気」と「ガス交換」の違いを整理する問題です。換気は空気を肺胞まで出し入れする働き、ガス交換は肺胞内の空気と肺毛細血管の血液との間で酸素と二酸化炭素を交換する働きです。

解説

換気とは、呼吸運動によって外気を肺胞へ取り込み、肺胞内の空気を体外へ送り出すことです。吸気では主に横隔膜が収縮して下がり、外肋間筋の働きによって胸郭が広がります。安静時の呼気は、主に肺や胸郭が元に戻ろうとする力によって行われます。

ガス交換は、肺胞と肺毛細血管の間にある薄い膜を介して行われます。肺胞内の酸素は血液中へ移動し、血液中の二酸化炭素は肺胞内へ移動した後、呼気として体外へ排出されます。

加齢に伴って肺の弾性、胸郭の動き、呼吸筋の力などは低下するため、一度に吸い込める空気の量や換気の予備力が年齢とともに増加するとはいえません。

筋萎縮性側索硬化症(ALS)では、運動ニューロンの障害によって横隔膜や肋間筋などの呼吸筋が弱くなります。そのため、まず問題となるのは肺胞そのもののガス交換機能ではなく、空気を出し入れする換気機能の低下です。

ひっかけポイント

換気とガス交換を混同しないことが重要です。ALSでも病状の進行に伴って血液中の酸素や二酸化炭素に異常が生じますが、その主な原因は呼吸筋力の低下による換気不全です。

介護実践でのポイント

呼吸数だけでなく、呼吸の深さ、努力性呼吸、胸郭の動き、顔色、意識状態、咳の強さ、痰の状態、動脈血酸素飽和度などを観察します。普段と異なる呼吸困難や意識の変化がみられた場合は、速やかに看護職や医師へ報告します。

選択肢の確認

1.換気とは、体外から二酸化炭素を取り込み、体外に酸素を排出する働きをいう。

誤りです。
換気は空気を肺へ出し入れする働きです。呼吸では酸素を体内へ取り込み、二酸化炭素を体外へ排出します。選択肢では方向が逆になっています。

2.呼吸運動は、主として大胸筋によって行われる。

誤りです。
安静時の呼吸運動で中心となるのは横隔膜と肋間筋です。大胸筋などは、呼吸が苦しいときなどに補助呼吸筋として働くことがあります。

3.1回に吸い込める空気の量は、年齢とともに増加する。

誤りです。
加齢によって肺の弾性、胸郭の可動性、呼吸筋力などが低下するため、吸い込める空気の量や換気の予備力が増加するとはいえません。

4.ガス交換は、肺胞内の空気と血液の間で行われる。

正しいです。
肺胞内の空気と肺毛細血管の血液との間で、酸素と二酸化炭素が濃度差に従って移動します。

5.筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis:ALS)では、主にガス交換の働きが低下する。

誤りです。
ALSでは呼吸筋の筋力が低下し、空気を肺へ出し入れする換気機能が主に障害されます。肺胞のガス交換機能が最初から直接障害される病気ではありません。

覚えるポイント

  • 換気は、空気を肺胞へ出し入れする働きである。
  • ガス交換は、肺胞内の空気と肺毛細血管の血液との間で行われる。
  • 酸素は肺胞から血液へ、二酸化炭素は血液から肺胞へ移動する。
  • 安静時の主要な呼吸筋は、横隔膜と肋間筋である。
  • ALSでは呼吸筋が弱くなり、主に換気機能が低下する。
  • 高齢者では呼吸機能の予備力が低下する。

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