34Q109|第34回 介護福祉士国家試験 過去問
社会福祉士及び介護福祉士法で規定されている介護福祉士が実施できる経管栄養の行為として、正しいものを1つ選びなさい。
解答・解説を見る
正解: 4
正答
4.栄養剤の注入
この問題のポイント
一定の条件の下で介護福祉士が実施できる経管栄養の範囲と、医師・看護職などが行う医療上の判断や処置を区別する問題です。介護福祉士が行えるのは、計画と指示に基づく栄養剤の注入であり、種類や速度の決定、チューブの留置・交換ではありません。
解説
社会福祉士及び介護福祉士法では、介護福祉士などが、所定の研修、認定・登録、医師の指示、看護職との連携など、定められた条件の下で、喀痰吸引や経管栄養を実施できる仕組みが設けられています。経管栄養で介護福祉士が実施できる行為として、本問では栄養剤の注入が該当します。
実施するときは、本人確認、医師の指示書や実施計画、栄養剤の種類・量・注入時間、体位、チューブの状態を確認します。経鼻経管栄養チューブが確実に胃内にあることや、胃ろう・腸ろうの状態に問題がないことは、事前に看護職が確認するなど、決められた手順に従います。
注入中は、顔色、意識、呼吸、咳、むせ、嘔気、嘔吐、腹痛、腹部膨満、下痢、漏れなどを観察します。異常がみられた場合は注入を中止し、看護職へ速やかに報告します。介護福祉職が自分の判断で栄養剤の種類や注入速度を変更してはいけません。
経鼻経管栄養チューブを胃内に留置することや、胃ろうカテーテルを交換することは、身体内部への挿入や位置確認を伴う医療上の処置です。これらは介護福祉職が行う経管栄養の範囲には含まれません。
ひっかけポイント
「経管栄養を行える」とは、経管栄養に関するすべての判断と処置を行えるという意味ではありません。介護福祉士が行うのは、医師の指示と多職種連携の下で定められた手順による注入です。
介護実践でのポイント
実施前・実施中・実施後の観察と記録が重要です。本人が不安や中止の希望を示した場合は、その意思を確認し、無理に続けず、看護職へ報告します。
選択肢の確認
1.栄養剤の種類の変更
誤り。
栄養剤の種類は、疾患、栄養状態、水分量、消化吸収などを踏まえて医師や管理栄養士、看護職などが検討します。介護福祉士が独断で変更することはできません。
2.栄養剤の注入速度の決定
誤り。
注入速度は、医師の指示や実施計画に基づいて設定されます。介護福祉士が本人の様子を見て勝手に速めたり遅くしたりしてはいけません。
3.経鼻経管栄養チューブの胃内への留置
誤り。
チューブの挿入・留置と位置確認は医療上の処置です。介護福祉士が実施できる経管栄養の範囲には含まれません。
4.栄養剤の注入
正しい。
所定の条件を満たし、医師の指示と看護職等との連携の下で、決められた手順に従って行う栄養剤の注入は、介護福祉士が実施できる行為です。
5.胃ろうカテーテルの定期交換
誤り。
胃ろうカテーテルの交換は、抜去、挿入、位置確認などを伴う医療上の処置です。介護福祉士が行う経管栄養には含まれません。
覚えるポイント
介護福祉士が行えるのは、一定の条件の下での栄養剤の注入です。
栄養剤の種類・速度の決定、チューブの留置、胃ろうカテーテルの交換は行いません。
異常時は注入を中止し、安全を確保して看護職へ報告します。