34Q117第34回 介護福祉士国家試験 過去問

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次の事例を読んで、問題117から問題119までについて答えなさい。 〔事 例〕 Dさん(70歳、男性)は、19歳のときに統合失調症(schizophrenia)を発症し、入退院を繰り返しながら両親と一緒に生活してきた。両親が亡くなったことをきっかけとして不安に襲われ、妄想や幻聴の症状が強く現れるようになった。そのため、兄に付き添われて精神科病院を受診し、医療保護入院となった。 現在は、入院から3年が経過し、陽性症状はほとんどなく、病棟で日中はレクリエーションに参加するなど落ち着いて生活している。 Dさんが3年前に入院した医療保護入院の制度に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

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正解: 4

正答

4.精神保健指定医1名が診察し、Dさんの同意が得られず、家族等1名の同意がある入院

この問題のポイント

精神科病院の入院形態は、「本人の同意」「自傷他害のおそれ」「精神保健指定医の人数」「家族等の同意」「72時間以内」という条件を組み合わせて区別します。第34回試験時点の医療保護入院は、指定医1名の診察と家族等1名の同意が要件でした。

解説

医療保護入院は、精神障害のため医療と保護を目的とした入院が必要であるものの、本人が任意入院に同意できる状態にない場合に行われる入院形態です。

第34回試験時点では、精神保健指定医1名の診察により医療保護入院が必要であると判断され、家族等1名の同意があることが要件でした。Dさんは本人の同意による任意入院ではなく、兄に付き添われて受診した後に医療保護入院となっているため、選択肢4が適切です。

精神科の入院形態は名称が似ていますが、自傷他害のおそれを要件とする措置入院・緊急措置入院と、医療および保護の必要性を中心とする医療保護入院を区別することが重要です。

ひっかけポイント

「72時間以内」という言葉だけでは入院形態を決められません。自傷他害のおそれがあり指定医1名で行うのは緊急措置入院、本人・家族等の同意が得られず緊急に入院が必要な場合に行うのは応急入院です。

介護実践でのポイント

本人の同意によらない入院であっても、本人の尊厳や権利は守られなければなりません。本人に理解できる方法で入院理由や処遇を説明し、意思や希望を確認しながら、できる限り制限の少ない方法と早期の地域生活への移行を検討します。

選択肢の確認

1.Dさんの同意による入院

誤りです。
本人が入院に同意して行うものは任意入院です。医療保護入院は、本人の同意による入院ができない場合に行われます。

2.精神保健指定医2名以上の診察の結果が、入院させなければ自傷他害の恐れがあると一致した場合の入院

誤りです。
これは措置入院の要件を示したものです。措置入院は、自傷他害のおそれがあり、原則として精神保健指定医2名以上の診察結果が一致した場合に、都道府県知事等の権限で行われます。

3.精神保健指定医1名が診察し、入院させなければ自傷他害の恐れがあると判断した場合、72時間以内に制限した入院

誤りです。
これは緊急措置入院です。通常の措置入院の手続をとる時間的余裕がなく、指定医1名が自傷他害のおそれを認めた場合に、72時間を限度として行われます。

4.精神保健指定医1名が診察し、Dさんの同意が得られず、家族等1名の同意がある入院

正しいです。
第34回試験時点の医療保護入院の要件に該当します。本人の同意による任意入院ができない状態で、指定医1名が必要性を判断し、家族等1名が同意して行う入院です。

5.精神保健指定医1名が診察し、Dさんの同意が得られず、さらに家族等の同意が得られないため72時間以内に制限した入院

誤りです。
これは応急入院に該当する説明です。本人の同意が得られず、家族等の同意も得られないものの、直ちに入院させる必要がある場合に、72時間を限度として行われます。

覚えるポイント

  • 任意入院は、本人の同意による入院である。
  • 医療保護入院は、本人の同意が得られず、指定医の診察と家族等の同意により行われる。
  • 措置入院は、指定医2名以上の診察と自傷他害のおそれが要件である。
  • 緊急措置入院は、指定医1名、自傷他害のおそれ、72時間以内である。
  • 応急入院は、本人と家族等の同意が得られず、緊急に入院が必要な場合の72時間以内の入院である。

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