34Q41第34回 介護福祉士国家試験 過去問

介護生活支援技術

スライディングボードを用いた、ベッドから車いすへの移乗の介護に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

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正解: 2

正答

2.ベッドから車いすへの移乗時には、ベッドを車いすの座面より少し高くする。

この問題のポイント

スライディングボードは、利用者を抱え上げず、座った姿勢のまま臀部を滑らせて移乗するための福祉用具です。車いすの種類、ベッドとの高さ、二つの座面の間隔、移動の速さ、ボードを抜くときの体重移動を見分けます。

解説

ベッドから車いすへ移るときは、移動先である車いすの座面より、ベッドを少し高くします。わずかな高低差を利用して高い側から低い側へ移ると、臀部を滑らせやすくなり、利用者と介助者の負担を軽減できます。高低差を大きくすると姿勢が崩れるため、利用者の身体機能や用具に合わせて調整します。

使用前には、利用者が端座位を保てるかを確認し、方法を説明して同意を得ます。車いすはベッドへ近づけてブレーキをかけ、フットサポートを上げ、移乗側のアームサポートを外すか跳ね上げます。スライディングボードは、一端を利用者の臀部の下、もう一端を車いすの座面に確実にかけ、二つの座面を橋渡しするように設置します。

移動中は、利用者が自分で行える上肢や体幹の動きを生かしながら、臀部を少しずつゆっくり移します。車いすで座位を安定させた後は、ボードを入れた側と反対側へ体重を移してボードへの荷重を減らし、安全に抜き取ります。

介護実践でのポイント
移乗前には、車いすのブレーキ、アームサポート、フットサポート、座面の高さ、床の滑りやすさを確認します。痛みや疲労、座位バランスに変化がある場合は無理に実施せず、理学療法士や作業療法士などと方法を見直します。

ひっかけポイント
スライディングボードは「勢いよく滑る道具」ではありません。小さな高低差と体重移動を利用し、ゆっくり安全に移るための用具です。

選択肢の確認

1.アームサポートが固定された車いすを準備する。
適切ではありません。
固定されたアームサポートは、ベッドと車いすの間にボードを渡す妨げになります。移乗側のアームサポートを外せる、または跳ね上げられる車いすを用います。

2.ベッドから車いすへの移乗時には、ベッドを車いすの座面より少し高くする。
正答。最も適切です。
ベッドを車いすよりわずかに高くすると、高い側から低い側へ臀部を滑らせやすくなります。大きな段差にはせず、安全に移動できる高さへ調整します。

3.ベッドと車いすの間を大きくあけ、スライディングボードを設置する。
適切ではありません。
間隔が大きいと、ボードが外れたり、臀部が隙間へ落ちたりする危険があります。車いすをベッドへ十分に近づけ、ボードの両端が安定して座面にかかるようにします。

4.スライディングボード上では、臀部(でんぶ)を素早く移動させる。
適切ではありません。
素早い移動は、姿勢の崩れ、皮膚の摩擦、転落につながります。利用者の動きに合わせ、臀部を少しずつゆっくり移します。

5.車いすに座位を安定させ、からだを傾けずにスライディングボードを抜く。
適切ではありません。
ボードに体重がかかったまま引き抜くと、皮膚をこすったり姿勢を崩したりします。座位を安定させたうえで、反対側へ体重を移し、ボードへの荷重を減らしてから抜きます。

覚えるポイント

移乗側のアームサポートを外し、車いすをベッドへ近づけてブレーキをかけます。

ベッドから車いすへは、ベッドを少し高くし、臀部をゆっくり移します。

ボードを抜くときは、反対側へ体重を移して荷重を減らします。

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