34Q85|第34回 介護福祉士国家試験 過去問
認知症(dementia)の人に配慮した施設の生活環境として、最も適切なものを1つ選びなさい。
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正解: 1
正答
1.いつも安心感をもってもらえるように接する。
この問題のポイント
認知症の人が安心して暮らすための「人的環境」と「物理的環境」を考える問題です。慣れた生活、わかりやすさ、適度な交流を大切にし、混乱や孤立を招く環境を避けます。
解説
認知症の人にとって、生活環境は症状や暮らしやすさに大きく影響します。施設の生活環境には、照明、色、表示、家具、音などの物理的環境だけでなく、職員やほかの利用者との関係、声かけ、日課などの人的・社会的環境も含まれます。
いつも安心感をもってもらえるように接することは、認知症の人の不安や混乱を和らげます。職員が本人の名前を呼び、穏やかに説明し、生活歴や習慣を尊重して一貫したかかわりをすることが大切です。本人にとってなじみのある私物や写真は、自分の居場所を認識する手がかりにもなります。
表示は、背景と文字の色に十分な明暗差をつけ、大きく簡潔にします。毎日すべてを新しくするより、予測できる日課やなじみのある活動を基本にし、本人が希望する新しい体験を無理のない範囲で取り入れます。一人で過ごす時間を望む人もいますが、一律に孤立させるのではなく、本人の希望に応じて交流や役割の機会を整えます。
介護実践でのポイント
環境を整えるときは、「認知症だから」と一律に決めず、本人が何に安心し、何に混乱するかを観察します。なじみの物、生活習慣、好きな活動を支援に生かします。
選択肢の確認
1.いつも安心感をもってもらえるように接する。
正答。最も適切です。
穏やかで一貫したかかわりは、本人に安心感を与え、不安や混乱を軽減します。職員の接し方も重要な生活環境の一部です。
2.私物は本人の見えないところに片付ける。
適切ではありません。
なじみのある私物は、自分の居場所や生活の連続性を感じる手がかりになります。安全上の問題がない限り、本人が見て使えるように整えます。
3.毎日新しい生活体験をしてもらう。
適切ではありません。
新しい刺激を毎日与えると、変化を理解しにくい人には混乱や疲労を招くことがあります。なじみのある日課を基本に、本人の希望と状態に合わせて活動を選びます。
4.壁の色と同系色の表示を使用する。
適切ではありません。
壁と同系色の表示は見分けにくくなります。文字と背景、手すりと壁などにコントラストをつけると、必要な場所や物を認識しやすくなります。
5.日中は1人で過ごしてもらう。
適切ではありません。
日中を一律に一人で過ごしてもらうと、孤立や活動性の低下につながります。本人の好みに応じて、休息と交流、活動の機会を調整します。
覚えるポイント
認知症ケアでは、安心できる人的環境と、わかりやすい物理的環境を整えます。
なじみのある物や生活習慣を生かし、環境の急な変化を減らします。
表示には色のコントラストをつけ、本人の希望に合った交流を支えます。