35Q106|第35回 介護福祉士国家試験 過去問
介護過程を展開する目的として,最も適切なものを 1 つ選びなさい。
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正解: 5
正答
5.根拠のある介護を実践する。
この問題のポイント
介護過程は、情報収集、アセスメント、生活課題の明確化、計画、実施、評価、修正をつなげる思考と実践の過程です。
この問題では、介護過程全体の目的と、その一部にすぎない業務や手段を区別します。
解説
介護過程を展開する目的は、利用者の心身の状況、生活歴、価値観、希望、環境などを根拠として、個別性のある介護を計画的に実践することです。介護福祉職の経験や勘だけで決めるのではなく、「なぜこの支援が必要か」「どのような結果を目指すか」を明確にします。
最初に、利用者の生活に関する事実を収集します。次に、収集した情報を関連づけ、本人が望む生活と現状の間にどのような生活課題があるかを考えます。その課題に対して目標と具体的な支援内容を設定し、本人に説明して同意を得て実施します。実施後は反応や変化を記録し、目標の達成度と支援方法の適切性を評価して、必要に応じて計画を修正します。
業務効率や医師との連携も介護現場では重要ですが、それ自体が介護過程の最終目的ではありません。また、ケアプランや介護計画の作成は介護過程の一段階であり、作成しただけでは完結しません。
画一的な介護は、利用者の生活歴や希望、残存機能の違いを無視することになります。介護過程は、一人ひとりに合った根拠ある介護を継続的に改善するために展開します。
ひっかけポイント
「計画を作ること」は目的ではなく手段です。介護過程は、計画を実施し、結果を評価し、修正するところまでを含みます。
選択肢の確認
1.業務効率を優先する。
適切ではありません。
効率は必要な視点の一つですが、介護過程は介護者側の都合を優先するためのものではありません。利用者の尊厳、希望、安全、自立を中心に考えます。
2.医師と連携する。
適切ではありません。
医師を含む多職種との連携は重要ですが、介護過程の目的そのものではありません。必要な連携を行いながら、利用者の生活課題を解決する支援を組み立てます。
3.ケアプランを作成する。
適切ではありません。
計画作成は介護過程の一部です。情報収集から評価・修正までを継続し、計画を実際の生活支援に結びつける必要があります。
4.画一的な介護を実現する。
適切ではありません。
画一的な介護では、利用者ごとの能力、生活歴、価値観、希望を反映できません。介護過程は個別性のある介護を実現するために展開します。
5.根拠のある介護を実践する。
正答。最も適切です。
アセスメントに基づいて目標と支援方法を定め、実施結果を評価することで、理由を説明できる個別的な介護を実践できます。
覚えるポイント
介護過程は、「情報収集、アセスメント、計画、実施、評価、修正」の循環です。
目的は、利用者が望む生活の実現に向けて、根拠のある個別的な介護を行うことです。
介護計画は作成して終わりではなく、実施結果を評価して見直します。