35Q3|第35回 介護福祉士国家試験 過去問
ストレス対処行動の一つである問題焦点型コーピングに当てはまる行動として、適切なものを1つ選びなさい。
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正解: 2
正答
2.トラブルの原因に働きかけて解決しようとする。
この問題のポイント
コーピングとは、ストレスの原因や、ストレスによって生じた感情に対処するための考え方や行動です。
問題焦点型コーピングは、ストレスを生じさせている問題そのものに働きかけ、状況を変えようとする対処です。気分を落ち着かせる対処との違いを見分けます。
解説
問題焦点型コーピングでは、問題の原因を調べる、解決策を考える、計画を立てる、周囲に具体的な協力を求める、原因となる状況を改善するといった行動をとります。自分の働きかけによって状況を変えられる可能性があるときに用いられやすい方法です。
これに対して、情動焦点型コーピングは、ストレスの原因そのものを直接変えるのではなく、不安、怒り、悲しみ、緊張などの感情を和らげることを目的とします。趣味、運動、音楽、休息、気分転換などが代表例です。
また、出来事の受け止め方や意味づけを変える方法は、認知的再評価や意味焦点型の対処として整理されます。分類方法によって情動焦点型に含めることもありますが、いずれにしても問題の原因へ直接働きかける問題焦点型とは区別されます。
問題焦点型と情動焦点型のどちらかが常に優れているわけではありません。変えられる問題には問題焦点型が役立ち、すぐには変えられない状況では情動を整える対処が役立ちます。実際には、複数の方法を組み合わせることもあります。
ひっかけポイント
「ストレスが軽くなる行動」はすべて問題焦点型ではありません。原因を変えようとしているのか、感情を和らげようとしているのかを確認します。
介護実践でのポイント
介護従事者がストレスを感じたときは、休息や気分転換だけでなく、業務量、役割分担、介助方法、相談体制など、原因となる問題を整理して職場で検討することも重要です。
選択肢の確認
1.趣味の活動をして気分転換する。
誤り。
趣味によって不快な感情や緊張を和らげる行動であり、主に情動焦点型コーピングに当たります。ストレスの原因そのものを直接変える行動ではありません。
2.トラブルの原因に働きかけて解決しようとする。
正答。最も適切です。
ストレスを生じさせている原因を明らかにし、その問題を解決して状況を変えようとする行動です。問題焦点型コーピングの中心的な特徴を表しています。
3.運動して身体を動かしストレスを発散する。
誤り。
運動によって緊張や不快な感情を軽減する対処であり、主に情動焦点型コーピングです。運動自体がトラブルの原因を解決するとは限りません。
4.好きな音楽を聴いてリラックスする。
誤り。
音楽を聴いて気持ちを落ち着かせる行動は、感情を調整する情動焦点型コーピングです。問題の原因に直接働きかける対処ではありません。
5.「トラブルも良い経験だ」と自己の意味づけを変える。
誤り。
出来事の見方を変えて心理的負担を軽くする認知的再評価や意味焦点型の対処です。分類によって情動焦点型に含まれることもありますが、トラブルの原因を直接改善する問題焦点型ではありません。
覚えるポイント
問題焦点型は、ストレスの原因や状況を変えようとする対処です。
情動焦点型は、ストレスによって生じた感情を和らげる対処です。
趣味、運動、音楽は、主に情動焦点型です。
意味づけを変えることは認知的再評価であり、原因へ直接働きかける方法ではありません。
状況に応じて、問題焦点型と情動焦点型を組み合わせます。