35Q93第35回 介護福祉士国家試験 過去問

介護生活支援技術

胃・結腸反射を利用して,生理的排便を促すための介護福祉職の支援として,最も適切なものを 1 つ選びなさい。

解答・解説を見る

正解: 2

正答

2.起床後に冷水を飲んでもらう。

この問題のポイント

胃・結腸反射とは、食物や飲み物が胃に入り、胃が刺激されることで大腸の運動が活発になる生理的な反射です。

起床後や食後、特に朝はこの反射を利用しやすいため、起床後の飲水は自然な排便を促す支援になります。

解説

飲食によって胃が刺激されると、その刺激が神経を介して大腸へ伝わり、大腸の内容物を直腸方向へ送る運動が活発になります。これが胃・結腸反射です。

起床後に冷水を飲むと、空腹時の胃へ水分と温度の刺激が加わり、胃・結腸反射を起こして大腸の運動を促すことが期待できます。便が直腸へ送られると便意が生じやすくなり、生理的な排便につながります。

歩行、離床、腹部マッサージなども便秘予防に役立つ場合がありますが、選択肢の中で胃に飲み物を入れて胃・結腸反射を直接利用する方法は、起床後の冷水摂取です。

ひっかけポイント

「排便に役立つ支援」と「胃・結腸反射を利用する支援」を区別します。運動や腹部マッサージにも腸の活動を促す効果はありますが、この問題で問われている反射は、飲食物が胃に入ることをきっかけとして起こります。

介護実践でのポイント

飲水を勧める前に、嚥下機能、水分制限の有無、本人の好み、冷水による腹部不快感などを確認します。冷水が適さない場合に無理強いはしません。飲水や朝食の後に便意を確認してトイレへ案内し、安心して排便できる姿勢、足底の支持、プライバシー、十分な時間を確保します。便秘が続く場合や、強い腹痛、嘔吐、血便、急な排便習慣の変化がある場合は医療職へ報告します。

選択肢の確認

1.歩行を促す。
誤りです。 歩行や適度な運動は身体活動を高め、腸の運動を促すことがありますが、飲食物が胃に入ることで生じる胃・結腸反射を直接利用する方法ではありません。

2.起床後に冷水を飲んでもらう。
正しいです。 起床後に冷水を飲むことで胃が刺激され、大腸の運動を促す胃・結腸反射を利用できます。

3.腹部のマッサージをする。
誤りです。 腹部マッサージは腹部へ直接刺激を加える方法で、排便を促す場合がありますが、胃への飲食物の流入をきっかけとする胃・結腸反射を直接利用する方法ではありません。

4.便座に誘導する。
誤りです。 便座への誘導は排便姿勢や習慣を整える支援ですが、誘導するだけでは胃・結腸反射を起こすことにはなりません。飲水や食事の後に行えば、反射によって生じた便意を生かせます。

5.離床する時間を増やす。
誤りです。 離床時間を増やすことは活動量の確保や便秘予防に役立ちますが、胃・結腸反射を直接利用する方法ではありません。

覚えるポイント

胃・結腸反射は、「胃に飲食物が入る → 大腸の運動が活発になる → 便意が起こりやすくなる」という流れです。起床後の飲水や朝食後のトイレ誘導と結びつけて覚えます。

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