36Q100第36回 介護福祉士国家試験 過去問

介護生活支援技術

消化管ストーマを造設した利用者への睡眠の介護に関する記述として、最も適切なものを1つ選びなさい。

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正解: 2

正答

2.寝る前に、パウチに便がたまっていたら捨てる。

この問題のポイント

消化管ストーマのある利用者が、便漏れやパウチの重みによって睡眠を妨げられないようにする就寝前のケアを選ぶ問題です。

就寝前にパウチ内の便を排出して容量を空けておくと、夜間の膨張、重み、面板のはがれ、便漏れを予防しやすくなります。

解説

消化管ストーマには肛門括約筋がないため、本人の意思で排便の時期を調整することはできません。就寝中も便やガスがパウチ内にたまる可能性があります。

パウチに便がたまりすぎると、その重みで面板が引っ張られ、皮膚との密着が弱くなり、便漏れや装具のはがれにつながります。一般にパウチ内に便が一定量たまったら排出しますが、就寝前にも中身を確認し、便がたまっていればトイレへ捨てておくことが安眠につながります。

装具の交換は、製品ごとの交換間隔、面板の状態、皮膚の状態に合わせて計画的に行います。便がたまっているだけで、毎晩新しい装具へ交換する必要はありません。不要な交換は皮膚への刺激や費用負担を増やします。

ストーマ粘膜は血流が豊富なため、清拭や装具交換時の軽い接触で少量出血することがあります。しかし、出血が続く、量が多い、パウチ内に血液がたまるなどの場合は、原因を観察し、看護職員や医師へ報告します。介護福祉職の判断で軟膏を塗布しません。

便漏れが心配でも、パウチの上からおむつや腹帯を強く巻くと、ストーマと装具を圧迫し、便の流れを妨げたり、皮膚障害や漏れを起こしたりする可能性があります。必要な補助具は、ストーマ外来や皮膚・排泄ケア認定看護師などと相談して選びます。

睡眠を妨げないためにも、就寝前のパウチの量、面板の浮き、便漏れ、ガスのたまり、ストーマ周囲皮膚の異常を確認します。観察を省くのではなく、短時間で必要な確認と排出を行い、安心して休めるようにします。

ひっかけポイント
「パウチの便を捨てること」と「装具全体を交換すること」は別です。便がたまったときは排出口から捨て、装具は決められた交換時期と状態に合わせて交換します。

介護実践でのポイント
本人ができる部分は本人に行ってもらい、必要な部分だけ支援します。便量、便の性状、ガス、出血、ストーマの色、皮膚の発赤やびらん、面板のはがれを観察し、異常があれば医療職へ報告します。

選択肢の確認

1.寝る前にストーマから出血がある場合は、軟膏{なんこう}を塗布する。
適切ではありません。
出血の量、持続、部位を観察し、必要に応じて医療職へ報告します。介護福祉職が原因を判断せず、自己判断で軟膏を塗布してはいけません。

2.寝る前に、パウチに便がたまっていたら捨てる。
正答。最も適切です。
就寝前にパウチを空にしておくことで、夜間の便の重み、膨張、面板のはがれ、便漏れを予防し、睡眠をとりやすくします。

3.寝る前に、ストーマ装具を新しいものに交換する。
適切ではありません。
装具は、製品ごとの交換間隔と面板・皮膚の状態に合わせて交換します。毎晩の交換は必要ありません。

4.便の漏れが心配な場合は、パウチの上からおむつを強く巻く。
適切ではありません。
強く巻くとストーマや装具を圧迫し、排泄物の流れを妨げ、皮膚障害や漏れを起こす危険があります。

5.睡眠を妨げないように、パウチの観察は控える。
適切ではありません。
就寝前に便の量、漏れ、面板の浮きなどを確認することが、夜間のトラブルを予防します。必要な観察を省いてはいけません。

覚えるポイント

消化管ストーマは、本人の意思で排便時期を調整できません。

就寝前にパウチの便を排出し、容量を空けておきます。

便を捨てることと、装具を交換することを区別します。

装具を強く圧迫せず、漏れや皮膚障害があれば原因を確認します。

出血、ストーマの色調変化、皮膚障害、便漏れが続く場合は、医療職へ報告します。

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