36Q86第36回 介護福祉士国家試験 過去問

介護生活支援技術

医学的管理の必要がない高齢者の爪の手入れに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

解答・解説を見る

正解: 5

正答

5.爪切り後は、やすりをかけて滑らかにする。

この問題のポイント

本問は、「医学的管理の必要がない」という条件のもとで行う日常的な爪の手入れを問うています。爪を切った後は、断面に残った角やざらつきをやすりで滑らかにし、皮膚や衣類を傷つけること、爪が割れることを防ぎます。

爪は入浴後や手浴・足浴後のほうが水分を含んでやわらかく、切りやすくなります。深爪を避け、一度に大きく切らず、少しずつ形を整えることが基本です。

解説

介護福祉職が日常的な爪切りを行えるのは、爪そのものに異常がなく、爪の周囲に化膿や炎症がなく、糖尿病などに伴う専門的な管理が必要でない場合です。実施前には、爪の色、厚さ、変形、巻き爪、陥入爪、皮膚の発赤、腫脹、傷、出血、痛みなどを観察します。

入浴後や手浴・足浴後は、爪が水分を含んでやわらかくなり、切りやすい状態です。白い部分をすべて切り取る深爪は避け、皮膚を挟んでいないことを確認しながら、少しずつ切ります。

爪切り後は、断面に角やざらつきが残ります。やすりを一方向に動かして断面を滑らかにすると、爪が衣類に引っかかること、本人や介助者の皮膚を傷つけること、二枚爪や爪割れを予防できます。

ひっかけポイント

「まっすぐ横に切る」こと自体は、足の爪で行うスクエアカットの基本に関係します。しかし、選択肢3は「一度に」としているため誤りです。高齢者の爪は厚さや硬さに差があり、一度に大きく切ると深爪、爪割れ、皮膚損傷を起こす危険があります。

介護実践でのポイント

明るい場所で本人に説明し、同意を得て、安楽で安定した姿勢を整えてから行います。痛みや不快感を確認しながら少しずつ切り、終了後はやすりをかけます。巻き爪、陥入爪、肥厚、変色、炎症、出血、強い痛みなどがあれば無理に切らず、看護職員や医師へ報告します。

選択肢の確認

1.爪は、入浴の前に切る。

誤りです。
一般に入浴後や手浴・足浴後は、爪が水分を含んでやわらかくなり、切りやすくなります。爪を切るなら、状態を確認したうえで入浴後などに行うのが適切です。

2.爪の先の白い部分は、残らないように切る。

誤りです。
白い部分をすべて切ると深爪になり、痛み、出血、炎症、陥入爪などを起こす可能性があります。指先よりわずかに先へ出る程度を目安に、切りすぎないようにします。

3.爪は、一度にまっすぐ横に切る。

誤りです。
一度に大きく切ると、爪が割れたり、皮膚を挟んだり、切りすぎたりする危険があります。爪と皮膚の位置を確認しながら、少しずつ切ります。

4.爪の両端は、切らずに残す。

誤りです。
足の爪では陥入爪を防ぐため角を深く切らないことが重要ですが、手足を区別せず、両端をそのまま残すという一律の方法は適切ではありません。手の爪では左右の端を少し整え、足の爪でも鋭い角やざらつきはやすりで安全に整えます。

5.爪切り後は、やすりをかけて滑らかにする。

正しいです。
爪切り後の断面をやすりで滑らかにすると、衣類への引っかかり、皮膚の損傷、二枚爪や爪割れを防ぐことができます。

覚えるポイント

  • 介護福祉職が爪切りを行えるのは、専門的な管理が必要でない場合である。
  • 実施前に、爪と周囲の皮膚の異常を観察する。
  • 入浴後や手浴・足浴後は、爪がやわらかく切りやすい。
  • 白い部分をすべて切らず、深爪を避ける。
  • 一度に大きく切らず、皮膚を挟んでいないか確認しながら少しずつ切る。
  • 爪切り後は、やすりを一方向に動かして断面を滑らかにする。
  • 巻き爪、陥入爪、炎症、出血、強い痛みなどがあれば無理に切らず、医療職へ報告する。

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