37Q119|第37回 介護福祉士国家試験 過去問
次の事例を読んで、問題117から問題119までについて答えなさい。 〔事 例〕 Cさん(90歳、女性)は、動物好きで長年ペットのオウムを飼っている。5年前に夫が亡くなったときも、ペットが大きな心の支えになった。2年前、身体の衰えから買物や調理などの家事が難しくなり、一人暮らしが困難になったので、ペットと入所できる健康型有料老人ホームに入所した。 最近Cさんは、毎週楽しみにしていたレクリエーションがある曜日や時間を忘れてしまう、トイレの場所がわからず失禁するなどの症状が繰り返し生じるようになってきた。心配した娘がCさんと病院を受診したところ、アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)と診断を受けた。 健康型有料老人ホームでは対応が困難になってきたため、心配した娘はCさんが入所できる施設に移ることを検討し始めた。 Cさんと娘は介護福祉士と相談し、希望に沿った施設を見つけることができた。 次のうち、Cさんが入所する施設として、最も適切なものを1つ選びなさい。
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正解: 5
正答
5.介護付有料老人ホーム
この問題のポイント
介護付有料老人ホームは、介護が必要になっても、施設が提供する介護保険サービスを利用しながら生活を続けられる居住施設です。認知症により日常生活上の介護が必要になってきたCさんには、選択肢の中で最も適しています。
解説
Cさんが現在暮らしている健康型有料老人ホームは、食事などの生活サービスを受けながら、主に自立した高齢者が生活する施設です。一般に、介護が必要となった場合は契約を解除して退去する類型であるため、認知症への対応が難しくなったCさんは、介護を受けながら生活できる施設への移転を検討しています。
介護付有料老人ホームは、特定施設入居者生活介護の指定を受けた有料老人ホームです。施設の計画に基づいて、食事、入浴、排泄などの介護、家事、生活相談、機能訓練、健康管理などが提供されます。認知症があり、日常生活上の見守りや介護が必要なCさんが、生活の場として継続的に暮らす施設として適しています。
事例では、Cさんと娘が介護福祉士に相談し、「希望に沿った施設」を見つけています。この希望には、必要な介護を受けることに加えて、ペットとの生活を大切にするCさんの意思も含まれると考えられます。ただし、すべての介護付有料老人ホームでペットを飼えるわけではないため、個別の施設規則を確認する必要があります。
ひっかけポイント
介護医療院と介護老人保健施設にも介護職員や医療職がいますが、施設の目的が異なります。介護医療院は長期療養、介護老人保健施設は在宅復帰が主な目的です。Cさんが求めているのは、医療やリハビリテーションを主目的とする施設ではなく、介護を受けながら暮らせる生活の場です。
介護実践でのポイント
施設を選ぶときは、名称だけでなく、認知症への対応、介護・看護職員の体制、医療機関との連携、費用、居室、家族の訪問のしやすさ、ペットに関する規則などを本人と確認します。見学や体験利用を通して、本人が生活を具体的にイメージできるように支援します。
選択肢の確認
1.経過的軽費老人ホーム(B型)
誤りです。 軽費老人ホームB型は、基本的に自炊が可能な人を対象とした施設です。買物や調理が難しく、認知症による見当識障害があり、継続的な見守りや介護を必要とするCさんには適していません。
2.介護医療院
誤りです。 介護医療院は、主として長期にわたる療養が必要な要介護者に、医学的管理の下で介護と医療を提供する施設です。Cさんには長期療養を必要とする病状の記述がありません。
3.介護老人保健施設
誤りです。 介護老人保健施設は、リハビリテーションや医療・介護を提供して在宅復帰・在宅生活の支援を目指す施設です。Cさんが継続的に暮らす生活の場として選ぶ施設とは目的が異なります。
4.養護老人ホーム
誤りです。 養護老人ホームは、環境上および経済的な理由によって居宅で養護を受けることが困難な高齢者を、市町村の措置で入所させる施設です。Cさんの主な課題は、経済的困窮ではなく認知症に伴う介護の必要性です。
5.介護付有料老人ホーム
正しいです。 介護付有料老人ホームでは、特定施設入居者生活介護による日常生活上の介護を受けながら、居室で生活を続けることができます。選択肢の中では、Cさんの介護上の必要性と生活の継続に最も適しています。
覚えるポイント
- 健康型有料老人ホームは、主に自立した高齢者を対象とする。
- 介護付有料老人ホームは、介護を受けながら生活を続けられる。
- 介護医療院は長期療養、介護老人保健施設は在宅復帰が主目的である。
- 養護老人ホームは環境上・経済的理由による措置施設である。
- 本人の希望に合うサービスや設備があるかは、施設ごとに具体的に確認する。