37Q22第37回 介護福祉士国家試験 過去問

こころとからだのしくみこころとからだのしくみ

次のうち、歯周病(periodontal disease)の症状として、適切なものを1つ選びなさい。

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正解: 5

正答

5.歯周ポケットの形成

この問題のポイント

歯周病は、歯そのものではなく、歯肉、歯根膜、セメント質、歯槽骨などの歯周組織に炎症や破壊が生じる病気です。

歯肉と歯の間の溝が病的に深くなり、歯周ポケットが形成されることが特徴です。

解説

歯周病は、主に歯垢(プラーク)中の細菌によって、歯を支えている歯周組織に炎症が生じる病気です。初期の歯肉炎では歯肉の発赤、腫脹、歯みがき時の出血などがみられます。

炎症が進行して歯肉と歯の付着が失われると、歯と歯肉の間の溝が深くなり、歯周ポケットが形成されます。歯周ポケット内には歯垢や歯石がたまりやすく、さらに炎症が進みやすくなります。

歯周炎が進行すると、歯根膜や歯槽骨が破壊され、歯肉の退縮、口臭、排膿、歯の動揺などがみられます。初期には痛みなどの自覚症状が乏しいことも多いため、歯肉からの出血や口臭などを見逃さず、定期的な歯科受診につなげることが重要です。

選択肢1と2は、主にう蝕による歯の硬組織の変化に関係します。選択肢3は歯の内部にある歯髄の炎症、選択肢4は酸による歯の表面の侵蝕です。いずれも歯周組織の病変を特徴とする歯周病そのものの症状ではありません。

ひっかけポイント
「歯の病気」と「歯を支える組織の病気」を区別します。う蝕は主に歯の硬組織、歯周病は主に歯肉や歯槽骨などの歯周組織に生じます。

介護実践でのポイント
介護福祉職は診断を行いませんが、歯肉の発赤・腫脹・出血、口臭、歯の動揺、食べにくさなどを観察できます。異常があれば本人の痛みや希望を確認し、歯科医師・歯科衛生士へつなぎます。

選択肢の確認

1.歯のくぼみの形成

誤りです。 歯に穴やくぼみができる変化は、主にう蝕や歯の摩耗などでみられます。歯周病の代表的な症状ではありません。

2.歯の硬組織の軟化

誤りです。 歯の硬組織が細菌の産生する酸によって脱灰し、軟化するのは、主にう蝕でみられる変化です。

3.歯髄の炎症・疼痛{とうつう}

誤りです。 歯髄は歯の内部にある神経や血管を含む組織です。歯髄の炎症と疼痛は歯髄炎の特徴であり、進行したう蝕などによって生じます。

4.歯のエナメル質の侵蝕{しんしょく}

誤りです。 エナメル質の侵蝕は、飲食物や胃酸などの酸によって歯の表面が化学的に溶ける酸蝕症でみられます。歯周病の特徴ではありません。

5.歯周ポケットの形成

正しいです。 歯周病が進行すると、歯と歯肉の間の溝が病的に深くなり、歯周ポケットが形成されます。

覚えるポイント

  • 歯周病は、歯を支える歯肉、歯根膜、セメント質、歯槽骨などの病気。
  • 代表的な所見は、歯肉の発赤・腫脹・出血と歯周ポケットの形成。
  • 進行すると歯槽骨が破壊され、歯の動揺や脱落につながる。
  • う蝕は歯の硬組織、歯髄炎は歯髄、酸蝕症は酸によるエナメル質等の障害。
  • 日常の口腔清掃と定期的な歯科受診が、歯周病の予防と早期発見に重要。

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