37Q28第37回 介護福祉士国家試験 過去問

こころとからだのしくみこころとからだのしくみ

Bさん(76歳、男性)は、この数週間、日中に、「眠い」と訴えている。Bさんは毎日15時にコーヒー1杯を飲み、たばこを1本吸い、21時に就寝する。夜間の睡眠状態を数日間観察すると、睡眠中にぴくぴくと下肢が動いていることがたびたびあった。起床後、手足に異常を感じるかをBさんに確認したが、「特にない」とのことだった。 次のうち、Bさんの睡眠障害の原因として、最も適切なものを1つ選びなさい。

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正解: 5

正答

5.周期性四肢運動障害

この問題のポイント

睡眠中にみられる運動の特徴と、本人が覚醒中に感じる症状から睡眠障害を区別する問題です。

Bさんには、睡眠中に下肢が繰り返しぴくぴくと動く様子があり、睡眠が妨げられた結果と考えられる日中の眠気があります。一方、覚醒中の不快感や脚を動かしたいという訴えはありません。この特徴に最も合うのは周期性四肢運動障害です。

解説

周期性四肢運動障害は、睡眠中に下肢を中心とした不随意運動が周期的に繰り返され、睡眠が分断されることで、不眠や日中の眠気などが生じる睡眠関連運動障害です。

典型的には、足の親指が反る、足関節や膝関節が曲がるなどの短い運動が、一定の間隔で繰り返されます。本人は睡眠中の動きを自覚していないことも多く、同室者や介護者の観察によって気づかれる場合があります。

Bさんには、睡眠中に下肢がぴくぴくと動く様子がたびたびみられ、その数週間、日中の眠気を訴えています。また、手足の異常感覚は訴えていません。このため、睡眠中の反復する四肢運動によって眠りが分断されている周期性四肢運動障害が最も考えられます。

レストレスレッグス症候群は、覚醒中、特に安静にしている夕方から夜間に、脚の不快感と脚を動かしたいという強い欲求が生じ、動かすと一時的に軽くなることが特徴です。睡眠中の周期性四肢運動を伴うこともありますが、両者は同じものではありません。

周期性四肢運動障害の診断には、本人の症状や薬剤、貧血、腎機能、ほかの睡眠障害などを確認し、必要に応じて睡眠ポリグラフ検査を行います。観察された動きだけで介護福祉職が診断するものではありません。

ひっかけポイント
レストレスレッグス症候群は「起きているときの脚の不快感と、動かしたい欲求」、周期性四肢運動障害は「睡眠中に繰り返される本人の意思によらない四肢運動」と区別します。

介護実践でのポイント
動きがみられた時間、回数、持続時間、覚醒の有無、日中の眠気、服薬状況などを記録し、医療職へ報告します。本人の安全を確保しながら、診断や治療につなげます。

選択肢の確認

1.ニコチン摂取

誤りです。 ニコチンには覚醒作用があり、就寝前の喫煙は入眠や睡眠の維持に影響する可能性があります。しかし、睡眠中に下肢が周期的に動くという事例の特徴を直接説明するものとしては不十分です。

2.レム睡眠行動障害

誤りです。 レム睡眠行動障害では、本来レム睡眠中に生じる筋緊張の低下が失われ、夢の内容に合わせて叫ぶ、殴る、蹴る、起き上がるなどの行動がみられます。事例には夢の再現行動はなく、下肢の反復する小さな動きが中心です。

3.レストレスレッグス症候群

誤りです。 レストレスレッグス症候群では、安静時に脚の不快感や、脚を動かしたいという欲求が生じ、動かすと軽くなります。Bさんは手足の異常感覚を訴えておらず、睡眠中の運動が中心です。

4.カフェイン摂取

誤りです。 カフェインには覚醒作用があり、摂取時刻や量、本人の感受性によっては睡眠に影響します。しかし、15時のコーヒー1杯だけでは、睡眠中に繰り返される下肢運動を最もよく説明できません。

5.周期性四肢運動障害

正しいです。 睡眠中に下肢の不随意運動が周期的に繰り返され、睡眠の分断によって日中の眠気などが生じる障害です。Bさんの観察結果と訴えに一致します。

覚えるポイント

  • 周期性四肢運動障害では、睡眠中に四肢の不随意運動が繰り返される。
  • 本人が動きを自覚していないこともある。
  • 睡眠が分断されると、日中の眠気や疲労につながる。
  • レストレスレッグス症候群は、覚醒中の不快感と脚を動かしたい欲求が特徴。
  • レム睡眠行動障害では、夢の内容を反映した発声や大きな動作がみられる。

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