37Q29|第37回 介護福祉士国家試験 過去問
次のうち、呼吸中枢がある部位として、正しいものを1つ選びなさい。
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正解: 4
正答
4.延髄
この問題のポイント
呼吸を自動的に調節する中枢が、脳のどこにあるかを問う問題です。
呼吸の基本的なリズムをつくる神経細胞群は、脳幹の延髄を中心に存在します。橋にある神経群も呼吸の深さや切り替えを調節しますが、選択肢の中では延髄が正答です。
解説
延髄は、脳幹を構成する部位の一つで、呼吸、循環、嚥下、咳、嘔吐など、生命維持に重要な機能を調節します。
延髄には、吸息や呼息に関わる神経細胞群があり、自分で意識しなくても呼吸運動が一定のリズムで続くように働きます。血液中の二酸化炭素濃度や、それに伴う水素イオン濃度の変化などを受けて、呼吸の速さや深さを調節します。
呼吸調節には橋も関わり、延髄でつくられた呼吸リズムを滑らかにし、吸息と呼息の切り替えや呼吸の深さなどを調整します。そのため、厳密には延髄と橋を含む脳幹の神経ネットワークが呼吸を調節していますが、呼吸の基本的なリズムを生み出す中枢として問われた場合は、延髄を選びます。
大脳皮質からの働きによって、一時的に息を止めたり、意識的に深呼吸したりすることもできます。しかし、意識的な調節をしていないときにも呼吸が続くのは、延髄を中心とする自動調節機構があるためです。
ひっかけポイント
呼吸は意識して変えられるため大脳を選びそうになりますが、生命維持に必要な自動呼吸の基本的な中枢は延髄です。
介護実践でのポイント
呼吸数だけでなく、呼吸の深さ、リズム、胸郭の動き、努力呼吸、チアノーゼ、意識状態も観察します。急な呼吸状態の変化は生命に関わるため、速やかに医療職へ報告します。
選択肢の確認
1.大脳
誤りです。 大脳皮質は、息を止める、深呼吸する、発声に合わせるなど、呼吸の随意的な調節に関わります。自動呼吸の基本的なリズムをつくる中枢ではありません。
2.中脳
誤りです。 中脳は、眼球運動、瞳孔反射、姿勢や運動の調節などに関わります。呼吸の基本的なリズムを生み出す部位ではありません。
3.小脳
誤りです。 小脳は、姿勢や平衡の維持、筋緊張、運動の協調、運動学習などに関わります。呼吸中枢のある部位ではありません。
4.延髄
正しいです。 延髄には、吸息と呼息に関わり、自動呼吸の基本的なリズムをつくる神経細胞群があります。呼吸だけでなく、循環などの生命維持機能にも重要です。
5.脊髄
誤りです。 脊髄は、延髄からの指令を横隔膜や肋間筋などへ伝える経路となり、呼吸筋を動かす運動ニューロンも含みますが、呼吸の基本的なリズムをつくる中枢ではありません。
覚えるポイント
- 自動呼吸の基本的な中枢は、延髄にある。
- 橋は、呼吸の深さや吸息・呼息の切り替えを調節する。
- 大脳皮質は、呼吸の随意的な調節に関わる。
- 延髄は、呼吸、循環、嚥下など生命維持に重要な機能を担う。
- 呼吸状態は、回数、深さ、リズム、努力呼吸、皮膚色、意識状態を合わせて観察する。