37Q97第37回 介護福祉士国家試験 過去問

介護生活支援技術

次の記述のうち、介護福祉職が行うことのできる、坐薬{ざやく}(座薬)を用いた介護として、最も適切なものを1つ選びなさい。

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正解: 5

正答

5.下剤以外の坐薬{ざやく}(座薬)挿入は、先に排泄{はいせつ}を済ませてから行う。

この問題のポイント

介護福祉職が一定の条件下で介助できるのは、肛門から挿入する坐薬です。下剤以外の坐薬は、挿入後すぐに排便すると便と一緒に排出され、十分に吸収されない可能性があるため、先に排泄を済ませます。

解説

介護福祉職は、利用者の容態が安定していることなどを医師・歯科医師または看護職員が確認し、本人または家族等から具体的な依頼があるなど、所定の条件を満たした場合に、処方された坐薬を肛門から挿入する介助を行えます。膣から挿入する薬は、この範囲には含まれません。

下剤以外の解熱・鎮痛などを目的とする坐薬は、挿入後すぐに排便すると薬が排出され、期待する効果が得られない可能性があります。そのため、便意を確認し、可能であれば先に排泄を済ませます。一方、下剤の坐薬は排便を促すこと自体が目的です。

介助するときは、本人、薬剤名、使用時刻、用量、使用方法、使用期限などを確認し、本人に説明して同意を得ます。プライバシーに配慮し、一般には左側臥位で膝を曲げてもらい、口でゆっくり呼吸しながら腹部や肛門周囲の力を抜くように声をかけ、とがった方から挿入します。挿入後は坐薬が出てこないか、出血、顔色、呼吸、吐き気などの変化がないかを観察し、実施内容を記録します。

坐薬は体温で溶けるように作られているため、暖かい場所を避け、包装や薬剤師の指示に従って保管します。すべての坐薬を一律に冷蔵するのではなく、薬ごとの保管方法を確認することが重要です。

ひっかけポイント
介護福祉職が坐薬を扱える場合があっても、独断で薬を選び、使用できるわけではありません。「利用者の状態が安定」「処方済み」「具体的な依頼」「専門職による確認・指導」などの条件が前提です。

介護実践でのポイント
拒否や強い痛み、出血、いつもと異なる体調変化があるときは無理に続けず、看護職員等へ報告します。薬を入れる手技だけでなく、説明、同意、観察、記録までが一連の支援です。

選択肢の確認

1.膣{ちつ}から挿入する坐薬{ざやく}(座薬)が扱える。

誤りです。 介護福祉職が所定の条件下で介助できるものとして示されているのは、肛門からの坐薬挿入です。膣から挿入する薬は含まれません。

2.坐薬{ざやく}(座薬)は、あたたかな場所で保管する。

誤りです。 坐薬は体温で溶けるように作られているため、暖かい場所では変形・軟化することがあります。包装や薬剤師から指示された温度・場所で保管します。

3.坐薬{ざやく}(座薬)は、とがっていない方から挿入する。

誤りです。 一般的な坐薬は、肛門への刺激や抵抗を少なくするため、とがった方からゆっくり挿入します。

4.腹部に力を入れるよう促しながら、坐薬{ざやく}(座薬)を挿入する。

誤りです。 腹部や肛門周囲に力が入ると挿入しにくく、坐薬が押し戻されることもあります。口でゆっくり呼吸し、力を抜くように声をかけます。

5.下剤以外の坐薬{ざやく}(座薬)挿入は、先に排泄{はいせつ}を済ませてから行う。

正しいです。 下剤以外の坐薬が排便によってすぐに排出されることを防ぎ、薬を十分に吸収させるため、可能であれば挿入前に排泄を済ませます。

覚えるポイント

  • 介護福祉職が介助できるのは、所定の条件を満たした場合の肛門からの坐薬挿入である。
  • 一般的な坐薬は、とがった方から挿入し、腹部や肛門周囲の力を抜いてもらう。
  • 下剤以外の坐薬は、可能であれば先に排泄を済ませてから使用する。
  • 保管方法は薬ごとに異なるため、包装や薬剤師の指示を確認する。
  • 本人確認、説明と同意、使用後の観察と記録を忘れない。

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