9PM152第9回 公認心理師国家試験 過去問

司法・犯罪領域-01 少年司法・少年院・家庭裁判所

18 歳の男子A、少年院入所中。Aは、趣味のカード収集のための金銭欲しさから民家に空き巣に入って保護観察となったが、保護観察中にも再犯をし、少年院送致となった。Aは軽度の知的障害があり、少年院では支援教育課程で教育を受けている。Aは、過去に、父母に金銭を無心し物を投げるなど暴れることが頻回にあったため、父母は引き取りを強く拒否している。Aは、自立して生活することは困難な状況である。保護観察所は少年院と協議し、Aについて帰住先の確保や出院後必要な福祉サービスが受けられるよう、調整を行うことにした。  保護観察所が優先的に連携する機関として、最も適切なものを 1 つ選べ。

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正解: 5

正答

5

この問題のポイント

この事例では、少年院出院後に、帰住先の確保や福祉サービスへのつなぎが必要な人に対して、どの機関と連携するかが問われています。

Aは18歳で少年院入所中です。軽度の知的障害があり、自立生活が困難です。父母は引き取りを強く拒否しており、帰住先がありません。出院後に必要な福祉サービスを受けられるよう調整する必要があるため、地域生活定着支援センターとの連携が最も適切です。

解説

地域生活定着支援センターは、高齢または障害などにより福祉的支援が必要な矯正施設退所者等が、退所後に地域で生活できるよう、帰住先の確保、福祉サービス利用、関係機関との調整などを行う機関です。

この事例のAは、軽度の知的障害があり、少年院では支援教育課程で教育を受けています。保護観察中にも再犯し、父母への金銭要求や暴力的行動が頻回にあったため、父母は引き取りを拒否しています。さらに、自立して生活することが困難です。

したがって、単に非行相談や心理アセスメントを行うだけでなく、出院後の住まい、生活支援、障害福祉サービス、金銭管理、地域での見守りなどを調整する必要があります。この役割に最も合うのが地域生活定着支援センターです。

多職種連携での注意点
司法・犯罪領域では、再犯防止のために、住まい、福祉サービス、就労、家族関係、金銭管理、地域支援を一体的に考える必要があります。

選択肢の確認

1.児童発達支援センター
判定:適切とはいえない。
児童発達支援センターは、主に未就学の障害児に対して発達支援を行う地域の中核的施設です。Aは18歳で少年院出院後の生活支援や帰住先確保が課題であり、児童発達支援センターは適切ではありません。

2.少年サポートセンター
判定:適切とはいえない。
少年サポートセンターは、警察に設置され、少年相談、非行防止、立ち直り支援などを行います。しかし、本事例では、出院後の帰住先確保や福祉サービス調整が中心であり、地域生活定着支援センターがより適切です。

3.精神保健福祉センター
判定:適切とはいえない。
精神保健福祉センターは、精神保健福祉に関する相談、技術支援、普及啓発などを行う機関です。本事例では、精神障害への専門相談よりも、知的障害のある矯正施設退所者の地域生活定着支援が中心です。

4.法務少年支援センター
判定:適切とはいえない。
法務少年支援センターは、少年鑑別所が地域援助として相談や心理アセスメント、非行・犯罪の防止に関する支援を行う機関です。ただし、本事例の中心は、帰住先の確保と福祉サービス利用の調整であるため、地域生活定着支援センターが最も適切です。

5.地域生活定着支援センター
判定:最も適切。
地域生活定着支援センターは、高齢または障害などにより福祉的支援が必要な矯正施設退所者等に対して、帰住先の確保や福祉サービス利用の調整を行います。Aは軽度知的障害があり、自立生活が困難で、家族の引き取りも見込めないため、最も適切です。

覚えるポイント

  • 地域生活定着支援センターは、福祉的支援が必要な矯正施設退所者等の地域生活への移行を支援します。
  • 帰住先の確保、福祉サービス利用、関係機関との調整が重要な役割です。
  • 法務少年支援センターは、少年鑑別所による地域援助や相談支援と関連します。
  • 少年サポートセンターは、警察による少年相談や非行防止と関連します。
  • 司法と福祉の連携では、再犯防止を生活基盤の安定から考えることが重要です。

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