37PM87|第37回 臨床工学技士国家試験 過去問
細胞膜を介して能動輸送される物質はどれか。
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正解: 5
正答
5
この問題のポイント
この問題では、細胞膜を介した物質輸送のうち、能動輸送に関係する物質が問われています。
能動輸送とは、濃度勾配または電気化学的勾配に逆らって物質を移動させる輸送で、エネルギーを必要とします。
この選択肢の中では、グルコースが能動輸送に関係する物質として最も適切です。
解説
細胞膜を介する物質輸送には、大きく分けて次のようなものがあります。
- 単純拡散
- 促進拡散
- 浸透
- 一次能動輸送
- 二次能動輸送
水は、浸透圧差に従って移動します。アクアポリンを介することもありますが、基本的には水の移動は浸透として整理します。
尿素は小分子であり、濃度勾配に従って拡散または輸送体を介して移動します。能動輸送の代表ではありません。
酸素と二酸化炭素は脂溶性が高く、細胞膜を単純拡散で通過しやすい物質です。酸素は濃度差に従って細胞内へ入り、二酸化炭素は代謝で生じた後、細胞外へ拡散します。
グルコースは極性をもつ分子であり、細胞膜の脂質二重層を自由には通過しにくい物質です。多くの細胞ではGLUTを介した促進拡散で取り込まれますが、小腸上皮や腎尿細管ではNa⁺濃度勾配を利用するSGLTによって、二次性能動輸送として取り込まれます。
したがって、選択肢の中で能動輸送される物質として最も適切なのはグルコースです。
ひっかけポイント
酸素や二酸化炭素は生命維持に重要ですが、細胞膜通過は主に単純拡散です。能動輸送を考えるときは、エネルギーやイオン勾配を使って運ばれる物質を探します。
選択肢の確認
1.誤り。
水は浸透によって移動します。アクアポリンを介することもありますが、能動輸送の代表ではありません。
2.誤り。
尿素は主に濃度勾配に従って移動します。能動輸送される代表的物質としては不適切です。
3.誤り。
酸素は脂質二重層を通過しやすく、主に単純拡散で移動します。能動輸送ではありません。
4.誤り。
二酸化炭素も細胞膜を通過しやすく、主に単純拡散で移動します。能動輸送ではありません。
5.正しい。
グルコースは小腸や腎尿細管などでNa⁺濃度勾配を利用した二次性能動輸送により輸送されます。この選択肢の中では能動輸送される物質として最も適切です。
覚えるポイント
- 能動輸送は、エネルギーを使って勾配に逆らう輸送です。
- グルコースは、小腸や腎尿細管でNa⁺依存性共輸送により取り込まれます。
- 水は浸透で移動します。
- 酸素と二酸化炭素は主に単純拡散で移動します。
- 物質輸送では、単純拡散、促進拡散、能動輸送を区別します。