39AM12|第39回 臨床工学技士国家試験 過去問
人体の構造と機能呼吸循環生理肺拡散能・CO₂運搬・血圧/脈圧・冠循環
急性呼吸促迫症候群(ARDS)について正しいのはどれか。
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
この問題では、急性呼吸促迫症候群、ARDSの病態が問われています。
ARDS は、心不全による肺水腫ではなく、炎症により肺胞毛細血管の透過性が亢進して起こる非心原性肺水腫です。
解説
ARDS では、敗血症、重症肺炎、外傷、誤嚥などを契機に強い炎症が起こります。
その結果、肺胞上皮と肺毛細血管内皮が障害され、肺微小血管の透過性が亢進します。血漿成分が肺胞内や間質へ漏れ出し、肺水腫を生じます。
ARDS の特徴は次の通りです。
- 肺微小血管透過性の亢進
- 非心原性肺水腫
- 重度の低酸素血症
- 肺コンプライアンスの低下
- 両側性肺浸潤影
- PaO₂/FIO₂ 比の低下
ARDS の重症度評価では、主に PaO₂/FIO₂ 比を用います。PaO₂/FIO₂ が 300 mmHg 以下の場合に ARDS を考えます。
国家試験ではここを押さえる
ARDS は「透過性亢進」「非心原性肺水腫」「肺コンプライアンス低下」「PaO₂/FIO₂ 低下」のセットで覚えます。
選択肢の確認
1.誤り。
ARDS では肺が硬くなり、肺コンプライアンスは低下します。増加ではありません。
2.正しい。
ARDS では炎症により肺微小血管の透過性が亢進します。その結果、非心原性肺水腫が生じます。
3.誤り。
ARDS では PaO₂/FIO₂ は低下します。一般に PaO₂/FIO₂ が 300 mmHg 以下で ARDS を考えます。
4.誤り。
PaCO₂ は換気状態を反映しますが、ARDS の重症度分類で中心となるのは PaO₂/FIO₂ 比です。
5.誤り。
ARDS は心原性肺水腫ではなく、非心原性肺水腫です。左心不全などの心原性肺水腫とは区別します。
覚えるポイント
- ARDS は非心原性肺水腫です。
- ARDS では肺微小血管透過性が亢進します。
- 肺コンプライアンスは低下します。
- 重症度評価ではPaO₂/FIO₂ 比が重要です。
- PaO₂/FIO₂ が高いのではなく、低下する病態です。