68AM031|第68回 臨床検査技師国家試験 過去問
ケトン体はどれか。2つ選べ。
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正解: 2・5
正答
2(アセトン)、5(3-ヒドロキシ酪酸)
この問題のポイント
脂肪酸から肝臓で作られる3つのケトン体と、脂質由来でも別経路に属する物質を区別する問題です。
解説
生理学上のケトン体は、アセト酢酸、3-ヒドロキシ酪酸(β-ヒドロキシ酪酸)、アセトンの総称です。絶食やインスリン不足では脂肪組織の脂肪分解が進み、遊離脂肪酸が肝細胞のミトコンドリアでβ酸化されてアセチル補酵素A〈アセチルCoA〉が増えます。オキサロ酢酸が糖新生へ使われるとクエン酸回路へ入れないアセチルCoAが余り、アセト酢酸が作られます。アセト酢酸は還元されて3-ヒドロキシ酪酸となるか、脱炭酸して揮発性のアセトンとなります。3-ヒドロキシ酪酸は化学構造上は厳密なケトンではありませんが、代謝・臨床上はケトン体に含めます。肝臓自身はケトン体利用に必要な酵素を欠くため、作ったケトン体を筋や脳などへ輸出します。糖尿病性ケトアシドーシス〈DKA〉では3-ヒドロキシ酪酸が優位に増え、ニトロプルシド反応を用いる尿試験紙はこれを十分検出しない点も重要です。
選択肢の確認
1.誤り。胆汁酸はコレステロールから肝臓で合成され、脂肪の消化・吸収を助ける両親媒性物質であり、ケトン体ではありません。
2.正しい。アセトンはアセト酢酸の脱炭酸で生じるケトン体で、増加すると呼気の甘酸っぱい臭いの原因になります。
3.誤り。アラキドン酸は細胞膜リン脂質に含まれる多価不飽和脂肪酸で、プロスタグランジンやトロンボキサンなどの前駆体です。
4.誤り。トロンボキサンはアラキドン酸から作られるエイコサノイドで、血小板凝集や血管収縮に関与し、ケトン体ではありません。
5.正しい。3-ヒドロキシ酪酸はアセト酢酸と可逆的に変換される主要なケトン体です。
覚えるポイント
- ケトン体はアセト酢酸・3-ヒドロキシ酪酸・アセトンです。
- ケトン体は肝ミトコンドリアで脂肪酸由来のアセチルCoAから作られます。
- DKAでは3-ヒドロキシ酪酸が優位になりやすいと覚えます。
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