68AM051|第68回 臨床検査技師国家試験 過去問

アポトーシスについて正しいのはどれか。2つ選べ。

2つ選択
解答・解説を見る

正解: 3・5

正答

3(クロマチンが濃縮する)、5(DNAはヌクレオソーム単位で切断される)

この問題のポイント

制御された細胞死であるアポトーシスを、細胞膜が破綻する壊死との違いから見分ける問題です。

解説

アポトーシスは、不要になった細胞やDNA損傷を受けた細胞を周囲へ内容物を漏らさず除く、遺伝子により制御された細胞死です。内因性経路や外因性経路からカスパーゼという蛋白分解酵素群が順次活性化され、この反応にはアデノシン三リン酸〈ATP〉を用います。形態的には細胞が縮小し、核クロマチンが核膜側へ凝集・濃縮した後、核が断片化します。細胞質は膜に包まれたアポトーシス小体となり、マクロファージなどに速やかに貪食されます。細胞膜の連続性が終末まで保たれて内容物が流出しにくいため、通常は強い炎症を伴いません。また、エンドヌクレアーゼがヌクレオソーム間のリンカーDNAを切るため、DNAは約180〜200塩基対の整数倍に断片化し、電気泳動ではラダー状になります。これらは、細胞腫脹、膜破裂、内容物漏出、炎症を示す壊死との重要な対比です。

選択肢の確認

1.誤り。細胞膜の早期破裂と内容物の漏出は壊死の特徴で、アポトーシスでは膜に包まれた小体として処理されます。
2.誤り。アポトーシスはカスパーゼ活性化などを進める能動的過程であり、ATPを必要とします。
3.正しい。核ではクロマチンが濃縮し、続いて核断片化が起こります。
4.誤り。細胞内容物が周囲へ漏れにくく速やかに貪食されるため、一般に高度の炎症は惹起しません。
5.正しい。ヌクレオソーム間で切断され、約180〜200塩基対の倍数のDNA断片を生じます。

覚えるポイント

  • アポトーシスはATPとカスパーゼを使う能動的な細胞死です。
  • 形態は細胞縮小、クロマチン濃縮、アポトーシス小体形成です。
  • ヌクレオソーム単位のDNA断片化と、炎症が乏しいことを壊死と対比します。

掲載内容は受験学習用に編集しています。正式な正答・採点上の取扱いは、各試験実施機関の発表を優先してください。 情報の確認方法と訂正窓口は編集方針に掲載しています。 本サービスは診断・治療・臨床判断を目的とするものではありません。

問題文・正答・解説に誤りを見つけたら、この問題の誤りを報告する([email protected])までお知らせください。確認して修正します。

← 68AM05068AM052 →
学習アプリでこの問題を解く(記録・メモ・カード化)