68AM075|第68回 臨床検査技師国家試験 過去問

Bacteroides fragilis について正しいのはどれか。

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正解: 4

正答

4(エスクリンを加水分解する)

この問題のポイント

Bacteroides fragilisを、胆汁耐性・エスクリン加水分解・酵素反応・抗菌薬感受性から同定する問題です。

解説

Bacteroides fragilisは無芽胞の偏性嫌気性Gram陰性桿菌で、大腸内細菌叢の一員です。腸管内では通常共生していますが、消化管穿孔や手術などで組織内へ移行すると、腹腔内膿瘍や菌血症などの内因性感染を起こします。同定上の重要な性状は胆汁に耐えて発育し、エスクリンを加水分解することです。Bacteroides bile esculin〈BBE〉寒天培地では、胆汁が多くの嫌気性菌を抑える一方でB. fragilis群は発育し、エスクリン加水分解で生じたエスクレチンが鉄イオンと反応して培地を黒褐色化するため、選択分離と推定同定に役立ちます。ただしこれは菌自体が黒色色素を産生する性状とは区別します。B. fragilisは一般にインドール陰性、カタラーゼ陽性です。またアミノグリコシドの細胞内取り込みには酸素依存性輸送が必要なため、偏性嫌気性菌には効きにくく、本菌は本質的に耐性を示します。

選択肢の確認

1.誤り。黒色色素を産生する性状はPrevotella melaninogenica群やPorphyromonas属などでみられ、B. fragilisそのものの特徴ではありません。BBE培地の黒変はエスクリン分解産物と鉄の反応です。
2.誤り。B. fragilisは一般にインドール陰性です。B. thetaiotaomicronなど同群内の別菌種との性状差にも注意します。
3.誤り。B. fragilisはカタラーゼ陽性であり、「カタラーゼ陰性」は反対です。
4.正しい。B. fragilisはエスクリンを加水分解し、胆汁耐性とともにBBE寒天培地での推定同定に利用されます。
5.誤り。アミノグリコシドの取り込みには酸素依存性過程が必要で、偏性嫌気性のB. fragilisは本質的に耐性を示します。

覚えるポイント

  • B. fragilisは胆汁耐性・エスクリン加水分解陽性です。
  • 一般にインドール陰性、カタラーゼ陽性です。
  • 偏性嫌気性菌はアミノグリコシドに本質的耐性を示します。

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