113D019|第113回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床歯科放射線学

口内法エックス線画像(別冊No. 2)を別に示す。 矢印で示す領域が白く強調される理由はどれか。1つ選べ。

113D019の問題画像
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正解: b

正答

b

この問題のポイント

エックス線の進行方向に複数の歯質・構造物が重なると、吸収される線量が増えて受像面への到達線量が減り、白い重積像になります。

解説

口内法エックス線画像の濃淡は、被写体を透過して受像器へ到達したエックス線量で決まります。エナメル質や象牙質などの硬組織が単独で存在する部分より、隣接歯の近心面と遠心面などが投影方向に重なる部分では、エックス線が通過する物質の実効的厚さが増します。その分だけ吸収・減弱が大きくなり、受像器へ到達する線量が少なくなるため、局所的に白く強調されます。

これは重積であり、水平的照射角度が歯間接触へ適切に入らないと隣接面の重なりとして起こります。散乱線は一般に画像全体のかぶりやコントラスト低下を招き、半影は境界のぼけ、ひずみは形・大きさの不正確さです。反射はこの投影画像の白さを説明しません。

画像の確認

実画像では、上顎臼歯部の口内法像に複数歯の歯冠と歯根が写り、矢印先端は隣接する歯冠の接触部付近に向いています。その部位では二つの歯の硬組織像が投影上重なって周囲より白く密に見え、境界が単にぼけている像ではありません。

選択肢の確認

a.散乱
誤り。
散乱線は不要な黒化を生じて画像コントラストを低下させるため、局所的な白い強調の説明になりません。

b.重積
正しい。
複数の硬組織が投影方向で重なり、実効厚さとエックス線吸収が増して白く写ります。

c.半影
誤り。
焦点が点ではないことなどで生じる輪郭のぼけであり、白い高濃度部を作る現象ではありません。

d.反射
誤り。
診断用エックス線画像は主に透過と吸収の差で形成され、可視光のような反射で白くなるわけではありません。

e.ひずみ
誤り。
被写体・受像器・中心線の幾何学的位置関係によって像の形や長さが不正確になる現象です。

覚えるポイント

  • 硬組織が重なると吸収が増え、重積部は白く見えます。
  • 隣接面の重なりは主に水平的照射角度と関係します。
  • 散乱=コントラスト低下、半影=ぼけ、ひずみ=形態の不正確さです。

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