114A024|第114回 歯科医師国家試験 過去問
1か月前に下顎第三大臼歯を抜去し、2週前から頰部の腫脹と疼痛を自覚するようになった患者のエックス線画像(別冊No. 4A)とCT(別冊No. 4B)を別に示す。 CTで認められる所見はどれか。4つ選べ。

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正解: a・b・c・e
正答
a、b、c、e
この問題のポイント
抜歯後に遷延する腫脹・疼痛から顎骨感染を考え、軟組織、骨膜、膿瘍、皮質骨をCTで順に評価します。
解説
下顎第三大臼歯抜去後に時間をおいて頰部腫脹と疼痛が出現しており、抜歯部から波及した急性化膿性炎症を考えます。造影CTでは筋の左右差と腫大、周囲脂肪織の混濁、液体貯留と辺縁造影から膿瘍を評価します。骨表示では骨膜性新生骨と皮質骨の連続性を確認します。
本例では咬筋腫大、骨膜反応、膿瘍形成、皮質骨断裂を認めます。一方、腐骨は血流を失って周囲骨から分離した骨片で、慢性化した骨髄炎で明瞭になる所見です。本画像には独立した高吸収の骨片として示されていません。
画像の確認
実画像では、造影CT横断像で下顎骨外側の咬筋が対側より厚く、内部に低吸収域を伴う炎症性変化がみられます。骨表示CTでは下顎体・角部外側に骨膜反応性の骨形成と皮質骨の断裂があります。周囲から分離した腐骨は確認できません。
選択肢の確認
a.咬筋腫大
正しい。
炎症が下顎骨外側の咀嚼筋隙へ波及し、咬筋の左右差と腫大を示します。
b.骨膜反応
正しい。
骨表示像で皮質骨外側に反応性の骨形成がみられます。
c.膿瘍形成
正しい。
造影像の液体貯留を伴う低吸収域は膿瘍形成に合致します。
d.腐骨形成
誤り。
周囲から分離した壊死骨片は本画像で明瞭ではありません。
e.皮質骨断裂
正しい。
骨表示像で皮質骨の連続性が途切れる部位を認めます。
覚えるポイント
- 造影CTでは筋腫大と膿瘍、骨表示では骨膜反応と皮質骨を見ます。
- 腐骨は周囲から分離した壊死骨です。
- 急性炎症の軟組織所見と慢性化所見を区別します。
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