115A081|第115回 歯科医師国家試験 過去問
歯の内因性変色の原因となるのはどれか。 2つ選べ。
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正解: c・d
正答
c、d
この問題のポイント
歯の変色は、色素の由来によって内因性変色と外因性変色に分けます。この問題では、体内で生じた色素が歯の形成期に歯質へ取り込まれるものを選びます。
解説
内因性変色とは、エナメル質や象牙質など歯質の内部に色調変化が生じた状態です。全身疾患、代謝異常、薬剤、歯の形成異常、歯髄壊死などが原因になります。
選択肢のうち、内因性変色に関係する代表的な色素は次の2つです。
- ビリルビン:歯の形成期に高度の高ビリルビン血症があると、色素が形成中の歯質へ取り込まれ、黄緑色から緑色系の変色を生じることがあります。
- ポルフィリン:先天性赤芽球性ポルフィリン症などでは、ポルフィリンが歯質へ沈着し、赤褐色系の変色や赤色蛍光を示すことがあります。
一方、茶やコーヒーなどに含まれるポリフェノールは歯面へ付着する外因性着色の代表です。アマルガムも修復物由来の局所的・医原性の着色であり、体内で生じた色素による内因性変色とは区別します。
ひっかけポイント
「歯質の内部まで色が及ぶか」だけでなく、色素が体内由来か、口腔外から付着・侵入したものかを確認します。歯科国試では、ビリルビンとポルフィリンを内因性、ポリフェノールを外因性として整理すると判断しやすくなります。
選択肢の確認
a.メラニン
誤り。
メラニンは歯肉や口腔粘膜、皮膚などの色調に関与する色素です。通常、歯の硬組織へ取り込まれて内因性の歯冠変色を生じる代表的原因ではありません。
b.アマルガム
誤り。
アマルガム修復物やその腐食生成物によって周囲歯質が暗色化することはあります。しかし原因物質は修復材料に由来するため、本問でいう全身性・体内由来の内因性変色には分類しません。
c.ビリルビン
正しい。
歯の形成期に高度の高ビリルビン血症があると、ビリルビン関連色素が形成中の歯質へ取り込まれ、黄緑色から緑色系の内因性変色を生じることがあります。
d.ポルフィリン
正しい。
ポルフィリン代謝異常ではポルフィリンが歯質へ沈着し、赤色から赤褐色系の内因性変色を生じることがあります。紫外線下で赤色蛍光を示すことも特徴です。
e.ポリフェノール
誤り。
ポリフェノールは茶、コーヒー、ワインなどに含まれ、獲得被膜へ吸着して歯面着色を生じます。これは歯の表面に生じる代表的な外因性着色です。
覚えるポイント
- ビリルビンとポルフィリンは内因性変色の原因になります。
- ポリフェノールは茶やコーヒーなどによる外因性着色の代表です。
- アマルガムによる暗色化は修復材料由来であり、全身性の内因性変色とは区別します。