115B053|第115回 歯科医師国家試験 過去問
スタビライゼーションスプリントの調整を行うこととした。中心咬合位における 咬合接触部位を印記した写真 (別冊No. 23 )を別に示す。 まず削合すべき部位はどれか。 2つ選べ。

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正解: a・e
正答
a、e
この問題のポイント
スタビライゼーションスプリントでは、中心咬合位で左右の歯が均等かつ同時に接触するように調整します。写真では、左右最後方のアとオが先に当たる高い接触となっているため、まず削合します。
解説
スタビライゼーションスプリントは、硬質レジン製の咬合面を介して咬合を安定させ、歯、咀嚼筋、顎関節へ加わる力を分散する装置です。
中心咬合位では、左右の臼歯部を中心に複数歯が同時に点状接触し、装置が前後左右へ揺れない状態を目標とします。少数の接触だけが高いと、その部位が支点となってスプリントが浮き上がり、他の歯が接触できません。
写真では、アとオの両側最後方部に早期接触があり、これらがスプリントの完全な着座と均等接触を妨げています。したがって、アとオを少量ずつ削合し、咬合紙で再印記して接触分布を確認します。
咬合紙痕は、単に色が濃い・面積が大きいというだけで判断しません。装置の動揺、咬合時の最初の接触、周囲歯の接触の有無を合わせて高い部位を判定します。中心咬合位を調整した後に、側方・前方運動時の臼歯部干渉を除去します。
治療選択のポイント
一度に大きく削らず、削合、再装着、咬合紙による確認を繰り返します。必要な支持接触まで消さないことが重要です。
画像の確認
実画像では、透明なスタビライゼーションスプリント咬合面に赤い接触痕があり、左右最後方のアとオが末端の支点となる位置に印記されている。まずこの二点を調整して装置を均等に着座させ、その後に他の接触を再評価するため、a、eが正答となる。
選択肢の確認
a.ア
正しい。
左側最後方の早期接触部です。装置の均等な着座を妨げるため、まず少量ずつ削合します。
b.イ
誤り。
イは現時点で最初に除去する高い接触ではありません。先にアとオを調整した後、全体の接触を再評価します。
c.ウ
誤り。
ウの接触を先に削合すると、必要な支持接触を失う可能性があります。まず装置を支点化させている最後方接触を除去します。
d.エ
誤り。
エは最初に削合する部位ではありません。アとオの調整後に接触が強く残る場合に、必要最小限の調整を検討します。
e.オ
正しい。
右側最後方の早期接触部です。アとともに削合し、左右均等で同時の接触を得ます。
覚えるポイント
- スタビライゼーションスプリントは、中心咬合位で左右均等・同時接触とします。
- 少数の高い接触が支点となる場合は、その部位から調整します。
- 咬合紙痕の大きさだけでなく、装置の動揺と接触順序を確認します。