115B066|第115回 歯科医師国家試験 過去問
口腔粘膜の 扁平苔癬様症状と両側掌の膿疱を呈する患者に行う検査はどれか。 1つ選べ。
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正解: a
正答
a
この問題のポイント
口腔粘膜の扁平苔癬様病変と掌蹠膿疱症の組合せでは、歯科金属による遅延型アレルギーを疑います。原因金属の検索にはパッチテストを行います。
解説
歯科金属から溶出した金属イオンは、体内のタンパク質と結合して抗原性を示すことがあります。感作が成立すると、口腔粘膜に接触性の扁平苔癬様病変を生じたり、掌蹠膿疱症などの皮膚症状と関連したりすることがあります。
金属アレルギーは主にIV型アレルギー、すなわちT細胞を介する遅延型反応です。パッチテストでは、疑われる金属アレルゲンを皮膚へ一定時間貼付し、貼付後の紅斑、丘疹、小水疱などを時間をおいて判定します。
陽性結果だけで原因を断定することはできません。口腔内に該当金属が存在するか、病変の部位と接触関係、症状の経過、他の原因疾患を総合して判断します。
ひっかけポイント
プリックテストとスクラッチテストは、主にIgEを介する即時型アレルギーの評価に用います。金属アレルギーではパッチテストです。
選択肢の確認
a.パッチテスト
正しい。
皮膚へアレルゲンを貼付し、遅延型アレルギー反応を評価します。歯科金属アレルギーの原因検索に用います。
b.トロンボテスト
誤り。
ビタミンK依存性凝固因子の活性を反映する凝固検査で、抗凝固療法の評価に関連します。金属アレルギーの検査ではありません。
c.プリックテスト
誤り。
皮膚へアレルゲンを滴下して針で浅く刺し、短時間で生じる膨疹をみる即時型アレルギー検査です。
d.スクラッチテスト
誤り。
皮膚へ小さな傷をつけてアレルゲンを作用させる即時型アレルギー検査です。遅延型の金属アレルギーには適しません。
e.ローズベンガルテスト
誤り。
眼表面の障害や乾燥状態を評価する染色検査で、Sjögren症候群などの眼科的評価に用いられます。
覚えるポイント
- 歯科金属アレルギーは主にIV型の遅延型アレルギーです。
- 原因検索にはパッチテストを用います。
- パッチテスト陽性だけで金属除去を決めず、口腔内材料と臨床症状を総合します。