115B065第115回 歯科医師国家試験 過去問

基礎歯科医学病理・微生物・免疫

中咽頭癌患者への周術期口腔機能管理の目的はどれか。 3つ選べ。

3つ選択
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正解: b・c・e

正答

b、c、e

この問題のポイント

中咽頭癌患者への周術期口腔機能管理は、口腔内感染源と微生物量を減らし、治療に伴う合併症を軽減することが目的です。代表的な効果は、入院期間の短縮、呼吸器感染症の予防、口腔粘膜炎重症化の予防です。

解説

周術期口腔機能管理では、手術、化学療法、放射線治療などの前後に、歯科医師・歯科衛生士が口腔内を評価し、感染源除去、専門的口腔清掃、セルフケア支援、口腔乾燥や粘膜障害への対応を行います。

中咽頭癌では、手術侵襲、気管挿管、嚥下機能低下、化学放射線療法などによって、誤嚥性肺炎や術後肺炎、口腔粘膜炎が起こりやすくなります。口腔内細菌を減らし、清潔を保つことで、唾液や分泌物とともに下気道へ流入する病原微生物を減らし、呼吸器感染症の予防につながります。

口腔粘膜炎に対しては、治療前からプラークや歯石、鋭縁、不適合補綴装置などの局所刺激を減らし、保湿と清掃を続けることで、二次感染や重症化を抑えます。合併症が減れば、栄養摂取や予定治療の継続が容易になり、結果として入院期間の短縮が期待できます。

医科歯科連携のポイント
癌治療前に感染源を評価し、治療中は粘膜炎・口腔乾燥・疼痛・摂食嚥下機能を継続して管理します。

選択肢の確認

a.手術時間の短縮
誤り。
口腔機能管理は術後合併症の軽減に寄与しますが、外科手術そのものの操作時間を直接短くすることを目的とはしません。

b.入院期間の短縮
正しい。
肺炎、口腔感染、粘膜炎などの合併症を減らし、栄養摂取や治療継続を支えることで、結果として入院期間の短縮が期待されます。

c.呼吸器感染症の予防
正しい。
口腔内細菌量を減らし、誤嚥される分泌物中の病原微生物を少なくすることで、術後肺炎や誤嚥性肺炎の予防につながります。

d.手術時出血量の軽減
誤り。
口腔衛生管理によって手術部位の血管損傷や術中出血量を直接減少させるものではありません。

e.口腔粘膜炎重症化の予防
正しい。
局所刺激と口腔内微生物を減らし、保湿・疼痛管理を行うことで、化学療法や放射線治療による粘膜炎の二次感染と重症化を抑えます。

覚えるポイント

  • 周術期口腔機能管理は、感染予防と治療合併症の軽減を目的とします。
  • 口腔内細菌を減らすことは、呼吸器感染症の予防に重要です。
  • 癌治療前から治療後まで、粘膜・唾液・嚥下機能を継続して管理します。

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