115C049|第115回 歯科医師国家試験 過去問
基礎歯科医学生理・生化学・薬理
服用により要介護高齢者の転倒リスクが高くなるのはどれか。 2つ選べ。
2つ選択
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正解: a・b
正答
a、b
この問題のポイント
高齢者の転倒には、起立性低血圧、脱水、鎮静、筋弛緩、反応速度低下などが関係します。利尿薬と抗不安薬は転倒リスクを高める代表的薬剤です。
解説
要介護高齢者では、筋力低下、視覚障害、認知機能低下、環境要因に加え、薬剤の影響が転倒につながります。複数の薬剤を服用するポリファーマシーでは、相互作用や副作用が重なりやすくなります。
利尿薬は循環血液量の減少や起立性低血圧、脱水、電解質異常を起こすことがあります。また、頻尿や夜間排尿によって、急いで移動する機会が増えます。
抗不安薬、特にベンゾジアゼピン系薬では、眠気、注意力低下、運動失調、筋弛緩などが生じ、転倒リスクが高まります。
全身管理上の注意点
歯科受診時にも、車椅子から診療台への移乗、診療後の起立時、鎮静薬投与後などは転倒に注意します。服薬名だけでなく、眠気やふらつきの有無を確認します。
選択肢の確認
a.利尿薬
正しい。
脱水、起立性低血圧、電解質異常、頻尿などを介して転倒リスクを高めます。
b.抗不安薬
正しい。
鎮静、筋弛緩、注意力低下、運動失調などにより転倒しやすくなります。
c.骨吸収抑制薬
誤り。
骨粗鬆症治療により骨折リスクを低下させる薬剤です。顎骨壊死などには注意が必要ですが、転倒そのものを増やす代表的薬剤ではありません。
d.尿酸排泄促進薬
誤り。
高尿酸血症の治療薬です。薬剤ごとの副作用には注意しますが、高齢者の転倒リスクを直接高める代表的薬剤ではありません。
e.直接トロンビン阻害薬
誤り。
抗凝固薬であり、転倒した際の出血を重症化させる可能性があります。しかし、鎮静や起立性低血圧によって転倒発生率を高める代表薬ではありません。
覚えるポイント
- 利尿薬は脱水・起立性低血圧・頻尿により転倒を増やします。
- 抗不安薬は鎮静・筋弛緩・運動失調に注意します。
- 抗凝固薬は転倒の原因より、転倒後の出血重症化に関係します。